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【オーケストラ 神話のゆくえ】第二楽章・「待ち」から「街」へ 「個性」と「地域密着」…交流を支援につなげ

オオサカ・シオン・ウインド・オーケストラがアマチュアの演奏家と共演するイベント「月イチ吹奏楽」。シオンのファンになる参加者も多い =大阪市西成区(恵守乾撮影)
オオサカ・シオン・ウインド・オーケストラがアマチュアの演奏家と共演するイベント「月イチ吹奏楽」。シオンのファンになる参加者も多い =大阪市西成区(恵守乾撮影)
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 さらに平成26年から音楽監督を務め、「マツケンサンバ」の作曲なども手がけた宮川彬良(あきら)さんの知名度を武器に、大阪市内の高級ホテルでのクリスマスディナーショーなどにも挑戦する。「楽団を取り巻く環境は変わっても、自分たちの音楽は変わらない。それが個性だと思う」と石井理事長は語る。

◆経営を意識して

 大フィルの故朝比奈隆さん、兵庫芸術文化センター管弦楽団の佐渡裕さん…。人気楽団には「顔」となる個性豊かな指揮者が欠かせない。関西フィルハーモニー管弦楽団(関フィル)は、「営業もできる指揮者」として評判の首席指揮者、藤岡幸夫さんにその役割を託す。

 関フィルも例にもれず、昭和45年の発足以来、経営難に苦しんできた。だが、近年黒字に転換。その立役者の一人として名前が挙がるのが藤岡さんだ。

 音大出身者が多い指揮者の世界では珍しい慶応大学出身。「知り合いの社長が応援してくれると言っています。あいさつに行きましょう」と、人脈を生かした営業をしばしば事務局に持ちかける。

 地方公演で主催者が楽屋を訪れると、気さくに一緒に写真に収まり、後日直筆の礼状を添えて送るなど、音楽家然としない魅力が次の仕事を呼び込む。欧米のオーケストラで音楽監督を任される指揮者には当たり前の振る舞いだが、日本でこれができる人は少ない。

 「芸術の夢を追うオーケストラですが、音楽家も営業や経営の意識を持つ必要がある」と浜橋元専務理事。その言葉には、関フィルの個性を育む「異色の顔」への期待がこもる。

■バイオリニスト・神尾真由子さん「日本のオケ、親しみやすさ必要」

 2007年にチャイコフスキー国際コンクールで優勝した世界的バイオリニストの神尾真由子さんは、各国のオーケストラと共演を重ねてきた。国内のオーケストラについて「どこも同じような演奏会、同じような指揮者、同じようなソリスト…。あまり個性を感じません」と指摘した上で、「地域の人に自分たちのオケだと感じてもらえる個性を持たなければ、支援は得られない」と強調する。

 個性を出すためには演奏曲目にも工夫が必要だ。日本のオーケストラが競うように難解な曲を演奏することに疑問を呈し、「初めてコンサートに行った人にも魅力がすぐに伝わる、親しみやすいプログラムを用意すべきでは」と提案する。

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