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【寅さん50年 男はつらいよを読む-吉村英夫】(21)さくらの息子を擁護する寅

 第42作では、泉が佐賀県の高校に移り、予備校生満男は親に無断でオートバイで泉を訪ねる旅にでる。二代目寅の誕生か!? 途中で満男は寅と出会い、寅は満男の後見人として、泉の伯母寿子(壇ふみ)の家にたどりつくが、今度は寅が寿子に思いを寄せる。

 面白くないのは寿子の夫で高校教員の嘉一(尾藤イサオ)。家出同然で遠路訪ねてくる満男に向かって「不良」だと怒りをあらわにする。だが寅は満男を擁護する。

 「私のようなできそこないが、こんなことを言うと笑われるかもしれませんが、私はおいの満男はまちがったことをしていないと思います。慣れない土地へ来てさびしい思いをしているお嬢さんをなぐさめようと、両親にも内緒ではるばるオートバイでやってきた満男を、私はむしろ、よくやったとほめてやりたいと思います」

 寅の姿を少し仰角で捉えた画面は、いささか渡世人の仁義を切る姿とダブるが、ここでの寅にいい加減さはみじんもない。シリーズ中、一世一代の凜(りん)とした寅がそこにいる。寅と、そして山田洋次監督の、若い世代に対する信頼の表明であり、新しい時代への期待の言葉でもある。

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