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「樹木希林の最後のメッセージ」 独映画「命みじかし、恋せよ乙女」ドーリス・デリエ監督

樹木希林最後の出演映画「命みじかし、恋せよ乙女」のドーリス・デリエ監督(水沼啓子撮影)
樹木希林最後の出演映画「命みじかし、恋せよ乙女」のドーリス・デリエ監督(水沼啓子撮影)

 ドイツ映画「命みじかし、恋せよ乙女」には昨年9月に亡くなった女優、樹木希林が出演している。死去する2カ月前に神奈川県茅ケ崎市にある旅館「茅ヶ崎館」で撮影に臨み、本作が遺作となった。作品の監督・脚本を手がけたドーリス・デリエさん(64)が樹木への思いを語った。(水沼啓子)

 監督は日本文化にも造詣が深い親日家で、日本を題材にした作品は本作で5作目。また小津安二郎監督の長年のファンで、小津が脚本を書くために籠もったという「茅ヶ崎館」にわざわざ宿泊し、本作の着想を得たという。

 樹木自身も、小津の遺作「秋刀魚の味」(昭和37年)の撮影時に女優、杉村春子の付き人として「茅ヶ崎館」を訪れたことがある。樹木が今回、出演のオファーを引き受けた理由の一つは、「茅ヶ崎館にもう一度行ってみたかったから」だったという。

 樹木は、人生を見失ったカールをありのまま受け入れ、再起を促す旅館の老女将(おかみ)役で、謎の女性ユウの祖母という設定だ。カールに「あなた、生きてるんだから、幸せになんなきゃダメね」と優しく語りかける。

 監督は、樹木について「この役は彼女がベストだと思ったので、他の人にオファーするつもりはなかった。彼女は役柄をすぐに理解し、ポイントを正確無比に押さえてくれた。しかも無駄な動きなしで」と絶賛した。

 樹木は完成した作品を見ずに亡くなった。「見てほしかったが、逆にどんな仕上がりになるかは分かっていたと思う」と話す。

 ラストシーンで、樹木が庭を眺めながら、映画の題名が歌詞に出てくる大正歌謡「ゴンドラの唄」を歌う。これが、樹木の女優人生を締めくくる最後の出演シーンとなった。「彼女が私たちに遺(のこ)してくれた最後のメッセージのようだった」(監督)

 16日から東京・TOHOシネマズシャンテ、大阪ステーションシティシネマなどで全国順次公開。

 【あらすじ】ドイツに住む元エリート社員、カールの元に突然、ユウと名乗る日本女性が、カールの亡き父と親交があり、生前暮らしていた家を見たいと訪ねてくる。カールは酒におぼれ仕事も家族も失い、自暴自棄になっていたが、ユウと過ごすうちに人生を見つめ直し始める。そんな矢先、ユウが突然、姿を消す。カールがユウを捜しに訪れた日本で、ユウの祖母から知らされた真実は…。

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