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【小菅優 音楽と、夢に向かって】プロの誇りは日々の努力から

 日本での公演のため東京に来ました。実家のそばを散歩するのは子供の頃を思い出して何となく落ち着きます。

 子供の頃、小学校に行くために朝、家を出ると、必ず近所のお豆腐屋さんから湯気が出ていました。顔を出して挨拶をすると、頭巾をかぶったおばさんとタオルを巻いたおじさんが手を動かしながら、にこやかに返事をしてくれました。

 そこのお豆腐はおいしかったなあ、私が行くと小さいがんもや厚揚げをおまけでくれたなあ、などと考えながら、今はないお豆腐屋さんの思い出が目の前に浮かびました。どの職業でも情熱をもって、一つのことを極めるってすてきなことだと感じます。

 音楽の世界でも、私はピアノで自由自在に音色を出すことはできても、他の楽器を手にしたら音さえ出せません。でも、それはその楽器の奏者にすれば当たり前のことです。

 こちらには信じられないぐらいすごいことをしているように感じられて、でもあちらには私にとって当たり前のことがすごいことをしているように見える。

 そう考えると、人間の能力って素晴らしいですよね。人それぞれがその分野で信じられないぐらいすごいことをしている! 料理人の手作業を見ていると、どうしてこんなに簡単に魚をさばけるんだろうとか、どうしてこんなに絶妙な味がするんだろうと感心します。

 先日、眼科に行って、目の構造の説明を受けましたが、お医者さまから神経の仕組みなどの話を聞いていると、今まで全く知らなかった細かい人間の構造と、先生の知識に感心しました。

 でも、モーツァルトやアインシュタインのような天才でさえ、生まれたときは何も知らない赤ちゃんなのですから、私たちはそれぞれの分野で何年もかけて努力をしているということですね。プロフェッショナルであることを誇りに思えるためには、常に努力を続けないと、と思いました。(こすげ・ゆう=ピアニスト)

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