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【シネマプレビュー】町田くんの世界

映画「町田くんの世界」の一場面。何事も真剣に取り組めない同級生、氷室雄(岩田剛典)(右)は、町田くんにいらだつ(提供写真)
映画「町田くんの世界」の一場面。何事も真剣に取り組めない同級生、氷室雄(岩田剛典)(右)は、町田くんにいらだつ(提供写真)

 町田一(はじめ)(細田佳央太(かなた))は運動は苦手だが、困っている人がいれば全力で駆けつけ手をさしのべる。同級生の猪原(いのはら)奈々(関水(せきみず)渚)は母親に関する悪意ある週刊誌記事に傷つき、保健室に引きこもりがちだ。

 「舟を編む」などの石井裕也監督が、安藤ゆきの同名漫画を巧みに再構築。町田くんと猪原さんの心の交流を丁寧に、ユーモアを交えて描く。なんといっても細田と関水、新人2人のみずみずしさが魅力。一方、前田敦子、高畑充希(みつき)ら人気者が同級生役で脇を固め、それぞれいい味わいだ。

 だが、これは、ただの青春物語ではない。石井監督は、現代社会を「悪意に満ちている」と定義した上で、困った人に手をさしのべることを、町田くんに続けさせる。悪意をしのぐのは善意のみ。監督は、そう確信しているに違いない。

 もしかしたら監督は、善意は奇跡さえ起こせると信じているのではないか。これは、「善意」を徹底して肯定する寓話(ぐうわ)だ。町田くんが猪原さんと出会って、果たして2人に何が起きるか。

 7日から東京・丸の内ピカデリー、大阪ステーションシティシネマなどで全国公開。1時間59分。(健)

 ★★★★(★5傑作 ★4見応え十分 ★3楽しめる ★2惜しい ★1がっかり ☆は半分)

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