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映画「長いお別れ」の中野量太監督 「『家族とは何か』に答えはない」

「自分の中にあるもので映画を撮りたい」と語る中野量太監督=東京・六本木
「自分の中にあるもので映画を撮りたい」と語る中野量太監督=東京・六本木
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 初の商業映画デビュー作「湯を沸かすほどの熱い愛」(2016年)が数々の映画賞を受賞した中野量太監督(45)の新作「長いお別れ」が31日に公開された。認知症を患った父親とその家族の7年間を、蒼井優、竹内結子、松原智恵子、山崎努らが演じた。中野監督が一貫して描いてきた「家族」をテーマにした感動作だ。

 原作は直木賞受賞作家、中島京子氏の同名小説。元中学校校長の昇平(山崎)は認知症でゆっくりと記憶を失っていく。明るく献身的な妻(松原)や人生の岐路に立たされている2人の娘(蒼井、竹内)は、昇平を通してそれぞれの生き方と向き合っていく。

 オリジナル作品を撮ってきた中野監督にとって初めて小説を映画化した。原作を読んで次々と想像が膨らんでいき、脚本の裏表紙に「認知症は、記憶を失っても心は生きている」と書き込み撮影に臨んだ。前作「湯を沸かす~」は余命宣告を受けた銭湯の女将(おかみ)とその家族を描いた感動作で「自分の集大成にすると意気込んですべてを出し切った」と述懐する。

 周囲の期待が高まる次の本作では「一歩引いて作ってみた」という。確かに本編には行間を読ませるような“間”やクスリと笑わせるユーモアがちりばめられていて、演出に余裕が感じられる。これはベテランの演者たちによるところが大きい。山崎について「脚本をしっかり読んでいて役柄をよく理解していた」と舌を巻く。例えば排出物を漏らして娘に下着を脱がしてもらう場面。

 「確か前貼りはしなかったと思います。山崎さんが『しなくてもいいよ。相手が恥ずかしがらなきゃね』と言ってくれたので」。また、妻を演じた松原については「あまりのかわいらしさに(演技を)脚本に寄せるのではなく、本人の世界に寄せて撮るようになった」と明かす。

 これまで自主長編映画「チチを撮りに」(13年)など家族をテーマにした作品が多いのはなぜか。

 「『家族とは何か』という問いがずっとあって、それは母子家庭だったことも一因がある。自分の中にあるもので映画を撮りたいんです」

 嵐の二宮和也と妻夫木聡が兄弟を演じる20年公開の次回作「浅田家(仮)」も家族がテーマだ。「『家族とは何か』という問いに答えはない。だからこれからも家族を撮っていきます」

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