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平成回顧 テレビ(下)不況、家族、多様性…ドラマが世相映した

 同作で頭角を表した脚本家の野島伸司は、その後、近親相姦やいじめなどの重いテーマに挑み、「高校教師」(5年)や「人間・失格~たとえばぼくが死んだら」(6年)などをヒットさせる。同様に、いびつな人物や人間関係を取り上げたドラマがはやった。家庭内暴力を描く「家なき子」(同)や母への過剰な愛を抱く夫、冬彦が登場する「ずっとあなたが好きだった」(4年)がそうだ。

 女性の社会進出が進んだ平成10年前後からは、多くのドラマで女性の活躍や連帯が描かれる。商社のOLたちの活躍を描いた「ショムニ」(10年)や女性監察医が主人公の「きらきらひかる」(同)などがそれに当たる。

 ■家族を問い直す

 23年の東日本大震災後、絆という言葉がもてはやされたが、家族を問い直すドラマがヒットした。同年放送の、主人公が親友の双子の子供を育てる「マルモのおきて」や、家政婦が家族を再生させる「家政婦のミタ」といったドラマが大ヒットした。

 「マルモ-」では、疑似家族ながら父親的存在だった阿部サダヲ、「家政婦-」では当初はダメ父として描かれていた長谷川博己の再生を描くなど「存在を最も問い直されたのは父親」と岡室教授はみる。

 近年はダイバーシティー(多様性)の広がりから、多様性が描かれるドラマも散見される。恋愛感情抜きの“契約結婚”を描いて大ヒットした「逃げるは恥だが役に立つ」(28年)も、恋愛の多様性を描いたといえるドラマ。さらに「おっさんずラブ」(30年)など同性愛を取り上げる作品も増えてきた。

 ドラマの見方も時代とともに変遷してきた。放送後に録画で視聴する「タイムシフト視聴」で番組放送中の視聴率が低下傾向にあり、特にドラマはタイムシフトされやすい。

 しかし、岡室教授は「ツイッター(短文投稿サイト)に書き込みながら同じドラマを楽しむなど、ネット時代だからこそ放送中の視聴で盛り上がる例もある。そういう盛り上がりをしやすいドラマも今後は数多く作られていくのでは」とみている。

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