PR

エンタメ エンタメ

三島由紀夫作「熱帯樹」に演出家・小川絵梨子が挑む 家族というミステリー構築 17日から東京公演

Messenger
「悩みながら作りあげている。お風呂場で自分へのダメ出しが思い浮かんできて、うめくこともある」と、演出の小川絵梨子
「悩みながら作りあげている。お風呂場で自分へのダメ出しが思い浮かんできて、うめくこともある」と、演出の小川絵梨子

 三島由紀夫の戯曲「熱帯樹」が17日から、シアタートラム(東京都世田谷区)で上演される。ギリシャ悲劇にも通じる倒錯した家族の愛憎劇を、歴代最年少で新国立劇場の演劇芸術監督に就任した小川絵梨子が演出。小川は「三島由紀夫の影にとらわれすぎず、一つの家族の物語として、現代でも魅力あるものにしたい」と意気込む。(三宅令)

                   

 昭和34年秋、資産家の恵三郎(鶴見辰吾)は、財産を守ることにしか興味がない。飾り立てられた人形のように扱われてきた妻の律子(中嶋朋子)は、息子の勇(林遣都)に夫を殺させることをたくらむ。勇は恋人でもある妹の郁子(岡本玲)に計画を打ち明けるが、郁子は勇に母を殺すよう諭す…。

 小川にとっては初の三島戯曲。まず、独特の大げさな台詞(せりふ)回しに驚いたという。「時代がかった単語や表現が多かったが、そのまま生かした。現代の役者を通してやるというのは挑戦だった」と振り返る。

 一方で登場人物の解釈は時代に合わせて変えた。原作では計算高い悪女として描かれていた律子を、観客がより身近な存在として感じられるよう、律子役の中嶋とともに、魅惑的で無邪気な女性として再構築した。「律子の策略を排除した分だけ、原作通りではない面白さと難しさを感じている」と話す。「1人が変わると共鳴して、ほかの登場人物の関係性にも影響を与える。パズルを仕上げているような気持ちになる」

 これまで英米の翻訳劇を中心に手掛けてきた。「計算ずくで筋道が決まっていることが多かったが、三島さんの戯曲は全然違う」という。「(演出次第で)ストーリーの印象ががらりと変わるというのは初めての体験。毎日、うめきながら作っている」

                 ◇   ◇

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ