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ピタゴラ装置の“集大成”「ビーだま・ビーすけ」 「ユーフラテス」インタビュー(中)

 制作の大まかな流れは、まず装置を作り撮影する。その後に、歌詞と曲を作ったという。

 歌詞は番組の総合監修を務める東京藝術大学大学院教授・佐藤雅彦氏(64)と内野真澄氏が担当、あの「だんご3兄弟」の歌詞を手がけたタッグだ。番組の曲を手がけている栗原正己氏が作曲した。

 歌はFLYING KIDSのボーカル、浜崎貴司氏(53)。佐藤氏のオファーで、石川氏は「あの朗々とした声がぴったりですよね」と語る。

無機質な図形が並べてあるだけでも人間は関係性を読み取ることができる。この5コマからは、三角形の親子の物語が浮かび上がる。途中で子供が遅れてしまうが、親が迎えにきて再び歩き出す(佐藤雅彦、菅俊一、石川将也著「差分」、美術出版社刊より)
無機質な図形が並べてあるだけでも人間は関係性を読み取ることができる。この5コマからは、三角形の親子の物語が浮かび上がる。途中で子供が遅れてしまうが、親が迎えにきて再び歩き出す(佐藤雅彦、菅俊一、石川将也著「差分」、美術出版社刊より)
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認知科学の研究が基盤に

 この壮大な作品はどのように作られたのか。

 発端は佐藤氏だった。これまでと違うピタゴラ装置を生むため、「装置に物語を吹き込む」という構想をユーフラテスに投げかけた。この難題にメンバー6人が取り組んだ。

 まずは、どうすれば装置で物語を展開できるか話し合ったという。用いたのは認知科学の研究。人間は無機質な図形が並べてあるだけでも、大きさの違いなどから関係性や物語を読み取る能力がある。その能力を利用し、表情のないビー玉でも物語が発生するのではと考えた。

 「『物語性のあるビー玉の動き』はどんなものがあるか、装置で再現できそうなシーンを皆で考えました。2つの玉が助け合っているようなシーンや、大きい玉から逃げているようなシーンなどです。それらを組み合わせてどのように全体のストーリーを作るか検討しました」と山本氏は語る。

史上初! 同じ玉が最後まで

 画期的だったのは装置に「主人公」がいるということだ。「ビーすけ」は最後まで同じ玉が完走するが、これはピタゴラ装置の歴史の中でも初の試みだったという。

 なぜ史上初だったか。それには重力が関係する。ピタゴラ装置は重力をエネルギー源としており、ビー玉が一番低いところまで進むと止まってしまう。そのため、ほとんどの装置は途中で別のビー玉や機構にバトンタッチする。

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