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【鑑賞眼】Opto「optofile_touch」 NDT系表現を日本に

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渡辺レイがサクソフォンの生演奏と踊る「NEP and BAT」(遠藤龍撮影)
渡辺レイがサクソフォンの生演奏と踊る「NEP and BAT」(遠藤龍撮影)

 □Opto「optofile_touch」(オプトファイル タッチ)

 ■NDT系表現を日本に

 チェコ出身の世界的振付家、イリ・キリアンが長年率いたネザーランド・ダンス・シアター(NDT)は、バレエにモダンダンスやコンテンポラリーなどを融合した独創的な動きで、現代ダンス界に無二の存在感を放つ。同団出身の渡辺レイ、小尻健太、湯浅永麻(えま)が平成24年に結成した「Opto(オプト)」は、キリアンが生んだこの独特なNDT的表現を、日本に伝える意欲的プロジェクトだ。

 冒頭の「The Other You(ジ アザー ユー)」は、欧米で話題の振付家、クリスタル・パイト作のデュオ(2人の踊り)。闇にたたずむ男の身ぶりで始まり、もう1人の男が現れると、ダンスは雄弁に。孤独から出会いの衝撃、獣じみた戦い、征服と支配など、関係性のドラマをつづる。小尻の人間離れした鋭い体が、現実と非現実の境界にさまよう境地を見せた。

 続く2作は新作。小尻振り付け「NEP and BAT」は、渡辺がサクソフォンの生演奏と踊る。動きは音に安易に同調せず、呼吸や沈黙とも戯れて洒脱(しゃだつ)。湯浅振り付け「media(メディア)」は、光の円や四角、原色で構成した空間に、忘我と激情、調和と混沌(こんとん)など相反する印象を全身で自在に操った佳作だ。

 最後の「Recall(リコール)」(クネシュ振り付け)は、4人の群舞が一体の生物のごとくうごめき、順に1人が離反しては回帰。断絶と連続からなる人生、生命の営み、記憶を寓意的に描き、観客の秘めた感情や記憶を強烈に呼び覚ました。9日、さいたま市の彩(さい)の国さいたま芸術劇場。(舞踊評論家 岡見さえ)

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