PR

エンタメ エンタメ

【追悼】ベルナルド・ベルトルッチさん 芸術性と商業性、併せ持つ 学習院大学教授・中条省平

Messenger

 このバイタリティーは、ルネサンス発祥の地に近い北イタリア出身ということによるのかもしれない。よくフェデリコ・フェリーニ監督(20~93年)の映画は壁画のようだとされるが、ベルトルッチは歴史と群像を描き込んださらに大きな壁画で、イタリアの伝統がほほ笑んだという気がする。

 一方で、ヌーベルバーグの影響も2つの映画にはっきりと表れている。68年の「ベルトルッチの分身」は、その前年にゴダールが「中国女」で描いた政治の動き、パリ五月革命(68年)につながる運動に影響を受けた作品だし、その五月革命を題材に「ドリーマーズ」という作品を21世紀に入ってから撮っている。ヌーベルバーグは偉大な映画作家たちだったが、大きな歴史的題材を扱うことはなかった。それをルネサンスの壁画のように描いたベルトルッチは、彼らを超えたという側面がある。

 惜しむらくは、「ラストエンペラー」以降、スケールも質も落ちたことだが、「1900年」ほどのことをやった後に、それ以上を望むのは無理というものだ。芸術性を保ちながら商業的に成功するというのは極めて難しい。後進に刺激を与えるには、あまりにも特異な存在だったといえるだろう。(談)

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ