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原田知世 芝居と歌で今も時をかける

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新作アルバム「ルール・ブルー」を発表した原田知世。芝居と音楽の両方の活動を続けている(石井健撮影)
新作アルバム「ルール・ブルー」を発表した原田知世。芝居と音楽の両方の活動を続けている(石井健撮影)

 ふふふふ、と笑う。昭和58年の主演映画「時をかける少女」で演じたヒロインも、ふふふふ、と笑っていた。変わらない。今年前半はドラマ「半分、青い」で好演し、押し迫って新作音楽アルバム「ルール・ブルー」を出した。原田知世(51)。女優で歌手、そしていまも時をかける少女。

彼女がわらじを二足はいたら

 57年のデビュー以来、ずっと履いているわらじは二足だ。芝居と歌。ハリウッドならビング・クロスビーにフランク・シナトラ、はたまたエルビス・プレスリー。いや、さすがにこれは今は昔。しかし、日本なら今も福山雅治に星野源。わらじ二足の人気者も珍しくない。

 はじめは周囲に言われるまま「女優が主題歌を歌っただけ」だったが、通算12作を数えるアルバム「クローバー」(平成8年)を出した頃には、音楽の仕事こそ「自分で“耕した”場所。私の帰る場所」になった。記者は当時取材して産経新聞に「(原田は)相当音楽にのめり込んでいる」と書いたが、その通りだったわけだ。

 芝居と歌。交互に携わることで両者は常に新鮮で、やる気が保てた。「一方だけだったら、私はこんなに長く芸能界の仕事をしていなかったかも」。

 今年の一足は、NHK連続テレビ小説「半分、青い」。主人公の運命の相手の母親、萩尾和子(わこ)を演じた。6月に撮影が終わり、少し休んでから、8月にもう一足に着手した。11月28日に発売したアルバム「ルール・ブルー」だ。

短編映画に連れてって

 「ルール・ブルー」は、伴奏のほとんどをパソコンで作った。去年、デビュー35周年ということで昔の歌を録り直したアルバムを発表した。それとは質感の異なる作品にしたかった。

 「実験的に。例えば、映画の劇伴音楽のような歌など、質感も表現方法も従来と異なるよう挑戦しました」。それが、35周年を経た新しい一歩にふさわしいと考えた。

 制作を統括し、曲作りを手がけたのは伊藤ゴロー。このボサノバ音楽に優れたギター奏者とのコンビネーションは、25周年のときからだというから10年以上続いている。「ゴローさんは、私の声の特徴を理解している」と全幅の信頼を寄せる。

 今回は、伊藤がパソコンで伴奏の骨格を作り、そこに歌を吹き込こむと、音を加えるという作業を繰り返した。「一体、何が生まれるのだろうと思いながら作業をするのが楽しかった」と振り返る。

 作詞家陣には「短編映画を作るつもりで、私に“役”を与えてください」と依頼した。その結果、短編映画のオムニバスのようなアルバムに仕上がった。

時をかける少女の「時」

 「ルール・ブルー」は仏語で「青い時間」。「半分、青い」と合わせて「今年は青の年でした」と笑うが、“真っ青になった”のは偶然だ。

 ルール・ブルーは、日の出前および日の入り後に空が濃厚なブルー染まる時間帯を指す言葉で、「1日のうちで最も時の流れを感じる時間帯です」と解説する。

 時をかける少女は、今「時」や「時の流れ」を強く意識している。35周年という区切りを迎えたことに加え、「半分、青い」で61歳で病没する和子を演じ、「61歳って、あと10年しかない。時間には限りがあるのだ」との思いを強めたからだ。去年50歳になったのも理由の一つだ。

 「これから先、どう生きるのか」と自問した。「一瞬一瞬を楽しみながら暮らそう」と決めた。そんな「時」に対するさまざまな思いを「ルール・ブルー」という表題に込めた。

 アルバムが出た11月28日が誕生日。「51歳になりました」。ふふふふ、と笑った。映画と変わらぬ笑い声。「時をかける少女」の主人公、芳山和子(かずこ)が、時空のかなたからかけてきた。(文化部 石井健)

 アルバム発売を記念したコンサート「原田知世 Special Concert 2019 “L’Heure Bleue”が平成31年1月28日午後7時から、NHKホール(東京都渋谷区)で開かれる。チケットは7500円(税込み)。問い合わせは電話03・5720・9999(ホットスタッフ・プロモーション)。

 原田知世(はらだ・ともよ) 昭和42年、長崎市出身。57年、角川映画の女優募集に応募し、同年、テレビドラマ「セーラー服と機関銃」の主演でデビュー。主題歌「悲しいくらいほんとの話」も歌う。58年、「時をかける少女」で映画初主演。同名主題歌を歌う。映画は他に「愛情物語」「天国にいちばん近い島」「早春物語」「私をスキーに連れてって」「彼女が水着にきがえたら」など。平成に入って音楽活動を本格化。女優と歌を両立させている。

 新作アルバム「ルール・ブルー」収録曲

 1 Hello(作詞・原田知世/作曲・伊藤ゴロー)

 2 銀河絵日記(作詞・高橋久美子/作曲・伊藤ゴロー)

 3 ping-pong(作詞・土岐麻子/作曲・伊藤ゴロー)

 4 名もなき青(作詞・角田隆太/作曲・伊藤ゴロー)

 5 風邪の薬(作詞・堀込高樹/作曲・伊藤ゴロー)

 6 夢の途中(作詞・原田知世/作曲・伊藤ゴロー)

 7 ショート トリップ(作詞・角銅真実/作曲・伊藤ゴロー)

 8 Hi(作詞・角銅真実/作曲・伊藤ゴロー)

 9 2月の雲 (作詞・高橋久美子/作曲・伊藤ゴロー)

 10 わたしの夢(作詞・作曲・辻村豪文)

 発売元ユニバーサルミュージック。3千円+税(初回限定盤は3700円+税)

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