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映画「ポルトの恋人たち 時の記憶」 ヒロイン役のアナ・モレイラ「国境は偏見や恐怖といった距離をつくる」

映画「ポルトの恋人たち」について語るアナ・モレイラ(右)と舩橋淳監督=東京・渋谷(伊藤徳裕撮影)
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 映画「ポルトの恋人たち 時の記憶」で時代に翻弄されるヒロインを演じたポルトガルを代表する女優、アナ・モレイラ(38)が来日した。18世紀のポルトガルと21世紀の日本を舞台に、愛した日本人男性を亡くし復讐(ふくしゅう)を誓うヒロインを1人2役で演じきり、「とても大きな冒険だった」と語る。

 1755年に起きたリスボン大震災の復興のため日本から使用人として連れてこられた宗次(柄本佑)と恋に落ちる女中と、2020年東京五輪後の静岡・浜松で日系ブラジル人の夫(中野裕太)と自動車部品工場で働く妻を演じた。どちらも愛する男に悲劇が訪れ、復讐を果たそうとする。映画タイトルは「LOVERS ON BORDERS(国境の恋人たち)」。「国境というのは人々の間に偏見や恐怖といった距離をつくる。それは昔も今も変わらない」とモレイラは語る。

 モレイラは2012年の第62回ベルリン国際映画祭で国際批評家連盟賞などを受賞した「熱波」(ミゲル・ゴメス監督)に出演し、バンドマンと不倫に陥る美しい人妻を演じて日本でも知られるようになった。舩橋淳監督は「ベルリン国際映画祭で『熱波』を見たときに直感で『この人いいな』と思った。今回プロデューサーに『ぜひオーディションに呼んでほしい』と頼んだ」という。

 日本とポルトガルとの合作映画の構想が持ち上がったとき、舩橋監督の頭に浮かんだのは、日本とポルトガルの「共通点」だった。「それぞれアジアとヨーロッパという大陸の端に位置し、太平洋と大西洋に面しており、歴史的に外からの侵略にさらされてきた。それには2つの意味があって、1つは人の出入りが頻繁にあるということ、もう1つは津波がくるということ。地理的な条件が国土や住んでいる人に影響を与えると感じた。リスボン大震災では英哲学者ボルテールが神の存在に疑問を呈した。それまで当たり前だったことを疑い始め暗い時代がやってきた。それは(東日本大震災を経験した)日本も同じ。そこで震災後のポルトガルと日本をつなげて描いてみようと思った」。東日本大震災による原発事故で「帰還困難地域」に指定された福島県双葉町に密着した記録映画「フタバから遠く離れて」を手がけた経験も生きたようだ。

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