PR

エンタメ エンタメ

映画「ぼけますから、よろしくお願いします。」 老老介護に浮かび上がる愛

「いずれ私も故郷に帰る日がくるかもしれませんね」と語る信友直子監督(高橋天地撮影)
Messenger

 テレビでドキュメンタリー番組を手がけてきた信友(のぶとも)直子監督(56)が撮影も務めた初の劇場作品「ぼけますから、よろしくお願いします。」が公開される。主人公に据えたのは、故郷・広島県呉市で暮らす認知症の母、文子さん(89)と、妻を支えようと頑張る耳の遠い父、良則さん(98)だ。(高橋天地)

 実父母撮った3年間

 一人娘の信友監督は「どの家庭でも起こり得る『超・老老介護』のお話。私は娘、ディレクター双方の視点で、夫婦や家族のあり方を見つめ、多くの人に考えるきっかけとなればとも思った」と意図を語る。

 作品は、元気だった母に物忘れが進み、生きがいだった書道もやめ、やがては体力も判断力も低下し自宅で寝込んでしまうまでの3年余りを、冷徹な目で映し出す。家庭用ビデオカメラで撮りためた映像をテレビ放映したところ、反響が大きく、信友監督が再編集して映画化した。

 医師から「アルツハイマー型認知症」と診断された母のありのままの姿を作品で公開することに罪悪感もあったという。しかし、父の「直子の仕事に役立つなら、恥ずかしいことなど何もない」との言葉に背中を押され、撮影に着手した。

 「生きていると迷惑」

 朝起きること、食事の準備、洗濯…以前なら簡単にできたことができないもどかしさ。「生きていると迷惑がかかる」といらいらをぶつける母に、普段は温厚な父がついに「何を言っているんだ。お前は」と怒鳴るシーンはあまりに切ない。

 また、今でこそ父は介護ヘルパーのサービスを利用するが、母が具合悪くなった当初は「自分1人で支える」とかたくなに拒否した姿も印象的。95歳で初めて掃除や洗濯など慣れない家事を始める姿には胸を締め付けられる。

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ