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LGBTへの戸惑い描いた映画「カランコエの花」 中川駿監督「僕の反省文」…その意味とは

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 テーマにLGBTを選んだのはなぜか。中川監督を映画制作に駆り立てるのは「世に知らせる必要があるという題材を自分なりの解釈を踏まえて発信していきたい」という思いだ。前作「尊く厳かな死」は自分の実体験に基づく尊厳死の話だった。2015年、同性カップルに「結婚に相当する関係」を認める同性パートナーシップ条例が渋谷区で初めて施行されたことで、「『LGBT』というワードが世に出るようになって必然的に僕も関心を持つようになった」という。

 「LGBTはセンシティブ(神経質)な題材なのでどう描いていいか決めかねている、と仲間に言ったら『その考え方自体が差別的だよね』と言われてハッとした。偏見を持っているつもりはなかったのに、どう触れていいか分からないので距離を置いている自分に気づいた。そこで過剰な配慮で当事者に寂しい思いをさせてしまうという物語が生まれた。この作品は僕の反省文なんです」

 制作過程で当事者に一切取材をしていない。「LGBTが題材だから取材をするという行為自体が面白がっているようで頼めないなと」。初めてお披露目したLGBTがテーマの映画祭「レインボー・リール東京」でグランプリを受賞、「当事者の方からお墨付きが得られたことで安心した」と笑顔を見せる。公開後、当事者から手紙をもらうことも増えた。「ここまで的確に自分たちの悩みを取り上げてくれた作品はなかった。やっと自分たちを見つけてもらえて救われた、という感想が多いですね」

 「カランコエの花」を見に行くことを「水をやりに行く」と呼ぶ。水やりに来る人が着実に増えている現状に、「新作にとりかかる暇がないんです」とうれしい悲鳴を上げた。(WEB編集チーム 伊藤徳裕)

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