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「母と暮せば」富田靖子 この悲劇…観客と共有

女優の富田靖子インタビュー=18日午後、東京都墨田区(桐原正道撮影)
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 長崎で被爆した母と亡き息子の交流を描く2人芝居「母と暮せば」が10月5日から、紀伊国屋ホール(東京都新宿区)で上演される。井上ひさしの原案で、栗山民也演出。平成27年には映画化もされた。母、伸子を演じる富田靖子(49)は「二度とこんな悲劇が起きてほしくない。その感情を観客と共有できたら」と話す。

 「炎の人」以来、7年ぶりの舞台出演だが、「この年齢になると、7年前なんて昨日のようなもの」と笑う。「子供の手が掛からなくなってきたので」と復帰の理由の一端を明かし、「役作りのため、育児日誌を読んでいる」と話した。

 寝る間も無く子供の世話をしていた毎日を振り返り、「一生懸命に育て上げたわが子が、遺体も見つからないような状況で死ぬ、というのは言葉にできないほどの喪失感なのでしょうね」と思いをはせる。

 物語は、長崎で助産師をする1人暮らしの伸子の前に、3年前の原爆で亡くした息子の浩二(松下洸平)がひょっこり現れる。思い出話に花を咲かせるうち、伸子は「連れて行って」と浩二に頼む…というもの。

 伸子はまじめで明るい女性だが、家族を亡くし1人で生きることにむなしさを感じている。「残された人は、『なぜ』という思いを抱え続ける。でも、生きるんです。死んだ人は『生きていてほしい』と思っているだろうから」

 今作は広島、沖縄、長崎の悲劇を描く、こまつ座の「戦後“命”の三部作」の最後の一作。「どんな親子も、伸子と浩二のような悲劇に遭ってほしくない。自分は舞台の上でそう思ってもらえるよう一生懸命、演じます」と話した。21日まで。(電)03・3862・5941。(三宅令)

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