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平成を駆け抜けた歌姫 安室奈美恵さん

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平成を駆け抜けた歌姫 安室奈美恵さん

結婚会見で仲良く腕を組む歌手・安室奈美恵(右)とSAMさん=1997年10月23日、東京・青山 結婚会見で仲良く腕を組む歌手・安室奈美恵(右)とSAMさん=1997年10月23日、東京・青山

 男女雇用機会均等法の改正(9年)もあり、社会進出を加速する多くの女性が、新たな生き方を模索していた。安室さんは曲やファッションだけでなく、「生き方」までが女性の指針となっていった。

ライブ活動を重視

 音楽CDの生産枚数は10年をピークに大きく減少。この頃から、商品を所有することに価値を置く「モノ消費」から、体験重視の「コト消費」に流れが移っていく。

 ライブ活動を減らさずに続けていた安室さんは、ここでも時代とリンクした。ライブツアーは12年には13万人、リーマンショック(20年)後の停滞した経済状況が続いていた24年には34万人を動員することに。音楽ジャーナリストの湯浅明さん(70)は、「後の世代が昭和を思い出すときは美空ひばり、平成は安室奈美恵となることは間違いない」と語る。

 一方で、時代に媚びない部分もまた安室さんの魅力だった。多くの芸能人が「フェイスブック」などのSNS(会員制交流サイト)で私生活を含む情報を発信する中、安室さんは一歩距離を置き、プライバシーを大切にした。

 昨年9月に公式ホームページ上で突然、1年後の引退を宣言。大阪市西区の会社員、慶元琴美(けいもとことみ)さん(32)は、「出産も、まだ若い40歳での引退も正しいと思えば実行する。絶対にぶれない人」と強いあこがれを口にする。

 四半世紀にわたり、女性自立のアイコン(記号、偶像)となってきた歌姫。時代の一つ一つの出来事と符合しながら駆け抜けてきた末の引退は、「平成」の幕引きに合わせるかのようだ。

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