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【映画深層】「きみの鳥はうたえる」若き異才が挑む「原作もの」という王道

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作るのも見せるのも同じ

 表現するのが好きな子供だったが、映画を意識したのは札幌に住んでいた中学3年生のときからだ。サッカー部の仲間と学園祭向けに遊びで撮った経験が、三宅少年の芸術魂をくすぐった。「映画なら全部できる、と思った。総合芸術だということを全身で感じることができたのが大きかったです」

 高校に入ると、市内のミニシアターでジャン=リュック・ゴダール監督の「ゴダールの映画史」(1988~98年)やエドワード・ヤン監督の「ヤンヤン 夏の想い出」(2000年)などの洗礼を受ける。だが映画をたくさん見たいというだけで、まだ自分で作ることは考えていなかった。

 札幌にはない名画座で昔の名作に浸りたいと、東京の一橋大学に進学。映画サークルに入るが、ここで感じたのは、映画を作る喜びよりも、思い通りにいかない挫折感だった。もっと映画を撮りたい、と思い、大学3年生のとき、就職活動を始めた仲間を横目にNPO法人の映画美学校(東京都渋谷区)で学び始める。修了後はテレビの現場で働きつつ短編で頭角を現し、初長編の「やくたたず」(平成22年)へとつながっていった。

 そのころ、自分たちで映画を作って配給や宣伝まで手がける先輩たちが増え始めた。その感覚に憧れたし、実際にやってみたら面白かった。「映画を作るのも見せるのも同じだなと感じた。作っているときより、見せるときの方が世の中とダイレクトにかかわるし、そこまでやって映画だなと思うんです」

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