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特集上映「小津4K」 有馬稲子「まっさらだからできた演技」

「東京暮色」。「養子に出された体験など実人生があの表情につながった」と有馬 (c)1957/2017 松竹株式会社
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 「東京物語」など、国内外で高い評価を受ける小津安二郎監督の代表作7本の高精細修復版を集めた特集上映「小津4K-巨匠が見つめた7つの家族-」が、16日から東京・新宿ピカデリーで開催される。「東京暮色」に出演した有馬稲子(86)は「あの頃だからできた演技。大切な作品です」と感慨深げに語る。(岡本耕治)

                  

 小津監督の「東京暮色」「彼岸花」の2作に出演した有馬は、「美しい昔の日本家屋を舞台に、家長としての父親を中心にドラマが展開するところが好き」と小津作品の魅力を語る。

 「東京暮色」はかつて妻に逃げられた周吉(笠智衆)と2人の娘をめぐる物語。長女の孝子(原節子)は夫と不仲で実家に戻り、次女の明子(有馬)は遊び人の子を妊娠してしまう。

 逃げる男を捜し、東京の街をさまよう明子の思い詰めた表情が哀切きわまりない。平穏な日常に人間模様を描き出すことが多い小津作品の中で、性と死が色濃く描かれた異色作だ。有馬は「まだ映画の世界を分かっていなかったので、小津作品に出演する感激も内容への戸惑いもなかった。小津作品を見たことがなかったんだもの」と笑う。

 撮影が始まって仰天。「現場は禅道場みたいに物音一つしない。その中で名女優の原さんが振り向くだけの演技を10回以上もやらされている。もうカーッとあがっちゃって…」

 山田五十鈴が演じる母に、明子が「私は誰の子なの?」と胸中をぶつける場面がある。名優、山田を相手に見事な演技を見せるが「まっさらだったからできた。大女優とも知らず、何も恐れていなかった」。

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