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【シネマプレビュー】友罪

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【シネマプレビュー】
友罪

 薬丸岳(がく)の話題の同名小説を原作に、「64-ロクヨン-」「最低。」の瀬々敬久(ぜぜ・たかひさ)監督(57)が骨太な人間ドラマを織り上げた。郊外の町工場で働き始めた益田純一(生田斗真)は、同じ年齢でやはり新人の鈴木秀人(瑛太)と一緒の寮に住むことになる。工場の誰とも打ち解けようとしない鈴木だが、毎晩うなされている声を聞いて、心に深い傷を持つ益田は…。

 友人が過去に重大事件を起こした犯人かもしれないと気づいたとき、人はどう接するのか。そんな重いテーマを、瀬々監督はどこまでも暗いタッチで誠実に紡いでいく。主役2人に加えて、ストーカーの影におびえる女性(夏帆)、更生させた少年の行く末を気にする少年院職員(富田靖子)、息子の起こした交通事故の責めを負い続ける父親(佐藤浩市)といったそれぞれが抱える重い十字架を、表情のアップを多用して丁寧に描く。じりじりした夏の郊外の風景といい、最悪のシナリオを想起させる展開といい、何ともやるせない気分になった。25日、東京・TOHOシネマズ日比谷など全国で公開。2時間9分。(藤)

 ★★★★(★5傑作 ★4見応え十分 ★3楽しめる ★2惜しい ★1がっかり)

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