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【シネマプレビュー】「草原に黄色い花を見つける」

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【シネマプレビュー】
「草原に黄色い花を見つける」

ベトナム映画「草原に黄色い花を見つける」の一場面 ベトナム映画「草原に黄色い花を見つける」の一場面

 両親がベトナム出身で自身はアメリカ生まれのヴィクター・ヴー監督が、ベトナムの人気作家、グエン・ニャット・アインのベストセラー小説を映画化。ベトナム南中部の素朴な田園地帯を背景に、ファンタジー色を盛り込んで兄弟の成長物語を織り上げた。

 1980年代後半、貧しい農村に暮らすティエウとトゥオンは、いつも一緒にいる仲のよい兄弟だった。ある日、近くに住む少女、ムーンを、兄弟の家でしばらく預かることになる。ムーンに気のあるティエウは、幼い弟が無邪気にムーンと仲よくしているのが気に入らない。その嫉妬心はやがて取り返しのつかない悲劇を生む。

 小高い丘と田畑が連なる上空からの映像など、美しいベトナムの風景を誇りに感じているヴー監督の思いが随所に現れ、心に染みる。本筋に絡む形で、古木に住みついた白い虎の逸話など、民話に基づくファンタジーの要素がVFX(視覚効果)を駆使して表現されており、芸術性とともに技術面での意欲の高さにも感じ入った。19日、東京・新宿武蔵野館で公開。1時間43分。(藤)

 ★★★★(★5傑作 ★4見応え十分 ★3楽しめる ★2惜しい ★1がっかり ☆は半分)

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