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【花形出番です】当たり前を当たり前に 歌舞伎俳優・坂東亀三郎(40)(4)

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【花形出番です】
当たり前を当たり前に 歌舞伎俳優・坂東亀三郎(40)(4)

 九代目坂東彦三郎襲名披露となる、東京・歌舞伎座の「團菊祭五月大歌舞伎」の初日(5月3日)が近づいてきました。

 でも特別なことはしていません。未来を考えるより私は日々、役としての気持ちとせりふを大切にしたい。毎日、その日の舞台を振り返りますし、翌日の舞台をどうするか、悩んでいます。家内によると、舞台の準備中は、夜中にうなされたり、せりふを大声で言ったりするそうです。

 最近の襲名では、亡くなった先代の名跡を継ぐことが多いですが、今回は父(八代目彦三郎)も同時に襲名をいたします。父は人間としても、役者としても大きな人で、肝心なときに道筋を示してくれます。その思いを受け止め、舞台に立ちたい。

 芸に厳しかった祖父(人間国宝だった十七代目市村羽左衛門(うざえもん)の言葉も、今なら分かります。祖父は父(六代目彦三郎)を早くに亡くし、兄弟もいなかった。20代で戦争を、戦後は歌舞伎の存続すら危うい時期を経験し、つらい思いをしています。だからこそ後輩や子孫に「歌舞伎を絶対に伝えなければ」という使命感を持っていた。

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