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国造りの荘重な交声曲「海道東征」、東京フィルが来春演奏 北原白秋の詩、信時潔の作曲 

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国造りの荘重な交声曲「海道東征」、東京フィルが来春演奏 北原白秋の詩、信時潔の作曲 

10月3日夜、大阪市北区のザ・シンフォニーホールは「海道東征」の荘重な調べで満たされた(安元雄太撮影) 10月3日夜、大阪市北区のザ・シンフォニーホールは「海道東征」の荘重な調べで満たされた(安元雄太撮影)

 来春、関東地方が花酔いから覚めるであろう季節、東京で「海道東征」の演奏会が開かれる。昭和15年、皇紀2600年を祝賀する奉祝曲として、最晩年の北原白秋が自身の総決算として紡いだ詩に、「海ゆかば」の信時潔が曲をつけた交声曲(カンタータ)である。(桑原聡)

                   

 「海道東征」は、日本神話を元に、国産み、天孫降臨、神武東征、大和政権の樹立までを描いた作品で、(1)高千穂(2)大和思慕(3)御船出(みふなで)(4)御船謡(みふなうた)(5)速吸(はやすい)と菟狭(うさ)(6)海道回顧(7)白肩の津上陸(8)天業恢弘(てんぎょうかいこう)-の8章構成。演奏は独唱5人(ソプラノ2人、アルト、テノール、バリトン)、混声四部合唱、児童合唱、管弦楽、ピアノという編成で行われ、演奏時間は1時間弱。

 戦前はさまざまな機会で演奏されたが、その出自と〈八紘(あめのした)一つ宇(いえ)とぞ〉といった言葉が災いして、敗戦後、曲の運命は一転、封印されてしまう。「戦前の価値には蓋を」である。完全な形で披露されたのは、昭和37年に作家の阪田寛夫さんが企画した演奏会と、平成15年のオーケストラ・ニッポニカの演奏ぐらいだった。

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