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映画「イレブン・ミニッツ」 積み重なった悪夢の断片 スコリモフスキ監督の野心作

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映画「イレブン・ミニッツ」 積み重なった悪夢の断片 スコリモフスキ監督の野心作

「たくさんの暗示をあえて隠すように入れている」と笑顔を見せるイエジー・スコリモフスキ監督(藤井克郎撮影) 「たくさんの暗示をあえて隠すように入れている」と笑顔を見せるイエジー・スコリモフスキ監督(藤井克郎撮影)

 映画に描かれる時間はわずか11分。その短い間に、一見ばらばらに見える出来事が一つの悲劇へと導かれていく。20日公開の「イレブン・ミニッツ」は、斬新な構成と大胆な表現で見る者の度肝を抜く野心作だ。手掛けたのがポーランドを代表する巨匠、イエジー・スコリモフスキ監督(78)というのも驚きだが、来日した監督は「現代は手に入る限りのあらゆる技法を自由に使って映画を作ることができる。まだ退屈したくないからね」と、新たな挑戦に臨む意欲を口にする。(藤井克郎)

                   

 映画はワルシャワを舞台に、午後5時から5時11分までの間に起こるさまざまな出来事をモザイク状に切り取っている。例えば、足早にホテルに向かう男の後ろで、世界一長いホットドッグのことを話す声が聞こえるが、次の場面ではホテル前の屋台でホットドッグを買い求める修道女たちに、店主がホットドッグの最長記録について蘊蓄(うんちく)を傾けているといった具合だ。脈絡のなさそうな一つ一つのエピソードが徐々につながっていき、最後は一つの悲劇に収斂(しゅうれん)される。

 「これが唯一とは言わないが、珍しい映画であることは確かで、その意味では実験的といえるでしょう」と語るスコリモフスキ監督によると、身近な人を失うという悲劇が積み重なったことが、この作品のきっかけになったという。

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