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【追悼】蜷川幸雄さん 「戦ってこいよ」演劇人生に光 演出家・藤田俊太郎

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【追悼】
蜷川幸雄さん 「戦ってこいよ」演劇人生に光 演出家・藤田俊太郎

「カリギュラ」の楽屋での蜷川幸雄さん(左)と藤田俊太郎さん=平成19年12月、大阪のシアターBRAVA!(藤田さん提供) 「カリギュラ」の楽屋での蜷川幸雄さん(左)と藤田俊太郎さん=平成19年12月、大阪のシアターBRAVA!(藤田さん提供)

 でも、稽古場では怒鳴られ通しでした。「お前は俺の力になっていない!」「戯曲と対峙(たいじ)してない!」。それは稽古場をクリエーティブな現場にするため、何も協力できない、不勉強な後輩への叱咤(しった)激励でした。

 だから、どんなに怒られても僕は蜷川さんが好きだった。それは蜷川さんが、無名で貧しい若者に対して、そして演劇に愛情ある若者に対し、常にフェアに接し、愛情を注いでくださったからです。

 僕は、せめてできることは何でもやろうと、稽古に皆勤し、買い物や資料のコピーなどに励んだ。「藤田には勤勉さと丁寧さという才能がある」と言っていただき、蜷川さんの素晴らしい作品が作られる稽古場にすべてをささげようと誓ったのです。

 それから10年、演出助手を続けた後、外部からミュージカル「The Beautiful Game」(26年)の演出依頼をいただきました。蜷川さんに相談すると、「戦ってこいよ。だめだったら俺の稽古場に戻ったらいいんだから」と一言、背中を押してくださいました。

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