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【話の肖像画】歌手・加藤登紀子(4)夫の参院選出馬で離婚危機

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【話の肖像画】
歌手・加藤登紀子(4)夫の参院選出馬で離婚危機

 〈結局、藤本さんは落選。開票日当日、夜遅く帰宅した藤本さんは、全員で出迎えた家族に対し、選挙の話は一切しなかった〉

 テレ隠しなのか、おい、テレビをつけろ、阪神-巨人戦はどうなったんだって(苦笑)。いつも“変化球”なんですよ、彼は…。

 女にはつれなくて、男の情にあつい。これも(高倉)健さんかな。昔、拘置所にいる彼を思って作った「ひとり寝の子守唄」(昭和44年)を聞かせたときも「こんな寂しい歌はいやだ」ってプイッと部屋を出ていってしまった。ホントは泣いちゃったのかもしれませんけど。

 結婚するとき、父(幸四郎(こうしろう)さん)が私に言ったんですよ。「オレみたいな男と結婚したお母ちゃん(淑子(としこ)さん)はえらい苦労しよった。お前も同じ道、歩むんやな」って。そういえば、思いや侠気(おとこぎ)は父と似ていたのかも。

 〈平成14年、がんを再発した藤本さんは58歳の若さで亡くなる。最期は「もういいだろう」って自ら酸素マスクを外したという〉

 しばらく歌えなかった。ラブソングも全部、永訣(えいけつ)の歌になってしまいそうでね。彼との思い出がまとわりついてくるんですよ。3年たって、彼への思いをアルバムに託して出したときにやっと立ち直れたかな。「運命の人」だからしようがないわね。(聞き手 喜多由浩)

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