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【話の肖像画】俳優・森次晃嗣(2)「何かを表現したい」と上京

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【話の肖像画】
俳優・森次晃嗣(2)「何かを表現したい」と上京

何本かのドラマや映画出演を経て、「ウルトラセブン」の主演に起用された(本人提供)(c)円谷プロ

 〈俳優の今からは想像もつかないが、子供時代は内気だったという〉

 3月の早生まれで小さくて、4月生まれの同級生にも威圧感を覚えていたのかな。小学校入学時には、教材をもらいに行けずに泣いて帰ったことがあるほど。中学校の頃にはもう普通にみんなと楽しくやるようにはなっていたが、目立つのが好きというタイプでもなかったです。

 〈高校に上がる頃から、故郷を出て自分を表現したいという思いが芽生えてきたという〉

 故郷の北海道滝川市は真冬には氷点下33度にもなり、冬場は雪に埋もれ、太陽もあまり出ないような土地。人間的にも暗くなっていたのか(苦笑)。高校に入って、ファッション雑誌「ヴォーグ」を読む機会があり、こういう世界もあると興味を持った。故郷に埋もれていないで自分を表現したい気持ちが強くなってきたんです。

 〈高校卒業後、中学時代の友人の誘いで札幌市の喫茶店でアルバイト。1年半後に今度は東京を目指し、新宿へ向かった〉

 喫茶店でのバイト代をためて、千歳空港から深夜便の飛行機に乗って東京へ降り立った。このときもまだ「何かを表現しに行く」という漠然とした夢を抱いていたにすぎず、絵描きとかファッション関係の仕事でデザイナーを目指したいとかいう夢を持っていただけでした。幸いにも次男坊で、森次家の家督を継ぐのは兄貴だという意識があったから、勢いで上京できた。ただ頼るところはなく、1泊1千円程度の木賃宿に泊まっていたが、お金もなくなり、質屋に着るものを入れるはめになって。働くことが先決だったが、働こうにも保証人もおらず、どこも使ってくれなかったですね。

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