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「タンゴ・冬の終わりに」に魅入られ 主演・三上博史 演出・行定勲

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「タンゴ・冬の終わりに」に魅入られ 主演・三上博史 演出・行定勲

三上博史(右)主演、行定勲演出の戯曲の舞台は、取り壊しの決まった北国の寂れた映画館で展開される =東京都新宿区(荻窪佳撮影)

 昭和59年の初演を見た三上は「盛をどうしても演じてみたいと思った」と振り返る。「まだ駆け出しの俳優だったのに、どうしてなのかよく分からない。役者の思いが、ライトに吸い寄せられていく蛾(が)のような感じ。ある種の演技の華がある」。パルコ劇場の建て替えが決まり、過去の作品を振り返る企画の一環で再演が持ち上がり、「演じるなら盛の年代になった今しかない」と出演を決めた。

 三上は10代で、劇作家の寺山修司が監督した映画でデビュー。その後、トレンディードラマで人気を博した。ただ、常に関心があったのは内面に狂気を抱える役柄だ。映画なら、「ポゼッション」「欲望という名の電車」「サンセット大通り」などの出演者。近年は、舞台「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」の主人公のほか、強烈な個性の役にも挑戦している。

 今回、俳優として高みを極めようとするあまり、精神のバランスを崩す盛の姿は「自分とダブってくる」という。常にストイックに役柄を追求する三上は30年以上のキャリアにも紆余(うよ)曲折があっただろう。「悔しさやじくじたる思いがどんどん出てきて、(盛は)僕の哲学と共鳴する。距離感がなくて怖い」

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