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【シネマプレビュー】「夏をゆく人々」

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【シネマプレビュー】
「夏をゆく人々」

 都市文明に背を向けて生きる一家を、世界に興味を広げ始めた長女の視点で描いた伊のアリーチェ・ロルバケル監督の長編第2作。2014年のカンヌ国際映画祭グランプリを受賞した。

 伊トスカーナ州の人里離れた土地で、昔ながらの手法で養蜂を営む一家。長女のジェルソミーナ(マリア・アレクサンドラ・ルング)は頑固な父、ヴォルフガング(サム・ルーウィック)を支え、懸命に働いていた。ある夏、一家は1人の少年、マルティン(ルイス・ウイルカ・ログローニョ)を預かる。彼と、村を訪れたテレビ局の取材クルーの存在が一家を少しずつ変えていく…。

 描かれるのは、自然のままに生きる彼らが現代社会に追い詰められていく姿。だが、ロルバケル監督は、口笛で小鳥のように美しく歌うマルティンや屋外のベッドで眠る一家、洞窟の壁で遊ぶジェルソミーナとマルティンの影など、幻想的なイメージを多用し、夢の中のような奇妙なぬくもりに満ちた世界を作り出した。

 22日より全国順次公開。1時間51分。(耕)

 ★★★☆(★5傑作 ★4見応え十分 ★3楽しめる ★2惜しい ★1がっかり ☆は半分)

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