産経ニュース

【クリップボード】安川有果監督「Dressing Up」 母親と一体化してしまう少女

エンタメ エンタメ

記事詳細

更新

【クリップボード】
安川有果監督「Dressing Up」 母親と一体化してしまう少女

「一本一本、しっかり撮っていきたい」と語る安川有果監督(藤井克郎撮影)

 このところ、若い女性監督の活躍が目立つが、15日から東京・渋谷のシアター・イメージフォーラムで公開される「Dressing Up」の安川有果監督(29)もそんな期待の星だ。長編初監督ながら、特殊メークを駆使して少女の心の中の怪物性を表現するなど意欲的な作品に仕上がっている。

 中学1年の育美(祷(いのり)キララ)は幼くして母親と死別し、父親と2人で暮らしている。学校になじめないのは母親のせいではないか、と思う育美は、その過去を調べるが…。大阪市が助成するシネアスト・オーガニゼーション大阪(CO2)に応募して通った企画で、平成24年にはいったん完成したものの、再編集。その結果、各地の映画祭で上映され、劇場公開へと結びついた。

 「主人公に託したのは、人の気持ちを知ろうとしてその人と一体化してしまうという人物像です。それを母親にしたことで、話がスムーズにつながった」と、安川監督は映画の意図について説明する。

 初めて組んだスタッフも多く、撮影現場ではプレッシャーがすごかったと打ち明けるが、「私が悩んでいるとみんなが心配してくれて、何をやりたいのか、くみ取ろうとしてくださった。めちゃくちゃ恵まれた現場でした」と振り返る。

 既に2作目の公開も果たしている。「現実の社会にもちゃんと向き合った上で、自分が抱く違和感といったものを映画にしたい」と、意欲を口にしていた。(藤井克郎)

「エンタメ」のランキング