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「NEWシネマ歌舞伎三人吉三」 疾走感、一味違う演出

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「NEWシネマ歌舞伎三人吉三」 疾走感、一味違う演出

串田和美

 昨年6月、東京・渋谷のシアターコクーンで上演され、好評だった「コクーン歌舞伎 三人吉三」(串田和美(かずよし)演出)が映画になり、27日から全国で公開される。

 シネマ歌舞伎10周年に、記録映像とはひと味違う、映画ならではの新たな演出を施した「NEWシネマ歌舞伎三人吉三」(串田監督)。3時間半以上あった実際の舞台を2時間15分まで刈り込んだ。映画用に撮影した写真もストップモーションのように要所要所で取り入れ、劇的効果を上げるなど疾走感を強調した映像に仕上がっている。客席からは見られない舞台袖や裏からのアングルも面白く、観劇した人も新鮮に楽しめる印象だ。

 舞台の美術と演出をした串田が映画監督も兼ねたことが、通常は不可能な撮影を可能にしたようだ。「道具に穴を開けてカメラを仕込んだり、(冒頭の)長屋のシーンは俳優さんに早めに化粧をしてもらったりして撮影しました」と串田。

 江戸の盗賊3人を描く河竹黙阿弥の名作を、串田は「アウトロー3人の物語」ととらえ、現代の渋谷に生きる若者に重ね、演出した。昨年の舞台は連日、大入り。映画化を終え、串田は「作品そのものを感覚的に表せた映画になったと思う。舞台を見ることに抵抗のある人に、面白いんだよ、ということが伝わると思う」と手応えを語った。

 出演は中村勘九郎、七之助、尾上松也ら。東劇、新宿ピカデリーなど全国54館で上映予定。(飯塚友子)

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