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松本幸四郎「関の扉」 「次代へ古典を」天明時代の芸、忠実に

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松本幸四郎「関の扉」 「次代へ古典を」天明時代の芸、忠実に

 「古い歌舞伎はいくらでも現代風にできる。でも、それをしないところに歌舞伎の値打ちがあり、そんなことをしなくても(観客を)引き付ける力を持っています」

 400年も愛され続けた歌舞伎の力を信じ、松本幸四郎(72)は2月、天明時代の芸を今に伝える舞踊大曲「関の扉(と)」(積恋雪関扉(つもるこいゆきのせきのと))に出演する。天明4(1784)年の初演当時の振りを現代にほぼ伝える古曲で、関兵衛実は大伴黒主を勤める。

 逢坂の関に、関守の関兵衛(幸四郎)として良峯少将宗貞(中村錦之助)と暮らしているところ、宗貞を慕う小野小町姫(尾上(おのえ)菊之助)が訪問。小町と関兵衛の問答や、3人の手踊りなど詞章がそのまま踊りになったような常磐津舞踊だ。

 「白状すると、勧進帳(の弁慶)より大変です。約1時間40分、踊りも荒事っぽいし、色気も必要。台詞(せりふ)、位取り…と、これでもかと要求される役です」

 父(初代松本白鸚(はくおう))の当たり役を引き継ぎ、何度も演じた役だが、今回は錦之助、菊之助と新鮮な顔ぶれ。「古曲を残さないと、型も消えてしまう。古曲は古いままやるべきです」

 ミュージカル「ラ・マンチャの男」など現代劇でも先端を走る。「新しい物は徹底して新しく。古い歌舞伎は変えずに」の言葉通り、次代に古典を伝える。

 歌舞伎座(東京・銀座)の「二月大歌舞伎」は2月2~26日。昼は、ほかに「吉例寿曽我(きちれいことぶきそが)」「毛谷村」。夜は「陣門・組討」「神田祭」「筆屋幸兵衛」。(電)0570・000・489。(飯塚友子)

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