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【鑑賞眼】「SINGIN’ IN THE RAIN-雨に唄えば-」

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【鑑賞眼】
「SINGIN’ IN THE RAIN-雨に唄えば-」

ミュージカル「SINGIN’ IN THE RAIN-雨に唄えば-」の一場面(阿部章仁撮影)

どしゃぶりの中、歓喜爆発

 主人公が雨の中で歌いながら踊るシーンが有名な映画「雨に唄えば」(1952年)の舞台版。主人公の映画俳優、ドン・ロックウッドを舞台で演じるのは英ロイヤル・バレエ団の元プリンシパル、アダム・クーパーだ。映画では名優、ジーン・ケリー(1912~96年)が演じた大役を見事に自分のものにしている。特に、大雨が降る舞台上で軽快に踊るシーンは圧巻だ。

 舞台は1920年代のサイレント映画全盛期の米ハリウッド。サイレント映画の名優として名を成したドンがトーキー映画の到来に対し、奮闘する姿を描く。中盤、雨が降り始め、おなじみの名曲「シンギング・イン・ザ・レイン」の生演奏が場内に響き渡る。事態が好転した喜びを爆発させる場面だ。赤い傘を閉じ、両手を広げて雨を浴びながら歓喜を表現するクーパー。水しぶきをあげながら回転し、水浸しの舞台を縦横無尽に駆け巡る。観客に向け、「ヘイ!」と叫びながら楽しそうに水を蹴り、笑いも誘う。観客との一体感が高まったように思えた。

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