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【テレビ鑑賞眼】「ごめんね青春!」TBS系日曜午後9時 小ネタ満載 クドカン節炸裂

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【テレビ鑑賞眼】
「ごめんね青春!」TBS系日曜午後9時 小ネタ満載 クドカン節炸裂

 宮藤官九郎さん脚本の学園コメディードラマ。昨年のNHK朝ドラ「あまちゃん」では出せなかった、とがった小ネタやパロディーがふんだんに詰め込まれた「怪作」だ。

 舞台は静岡県三島市。男子校と女子校に合併話が持ち上がるが、両校の生徒には14年前の火災をきっかけに溝が広がっていた。教師の原平助(錦戸亮)は実験的に共学となったクラスで、両者の関係を改善するために奮闘するが、実は平助自身が過去の火災の“犯人”だった-という筋書きだ。

 男子校出身の宮藤さんが「すぐ脱ぎたがる」など男子高校生のしょうもない実態を描く。しかし、劇中には仏教の説話が入れ込まれたりして、ギャップにおかしみを感じる。さらに、方言ネタや「みしまコロッケ」などの地元ネタ、「SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)なりすまし」といった時事ネタなど、テンポ良く詰め込まれた小ネタに笑ってしまった。

 一方で、平助が生徒に語り掛けた際の「『お前しか見えない』と言う男は、肝心の『お前』も見えていない」など妙に深かったり、心に響いたりするセリフが要所で登場。満島ひかりが演じる暴れん坊教師や、登場するだけで笑えるえなりかずき(平助の兄)など配役の妙も光る。宮藤さんは以前、「いじめも体罰も学級崩壊もなく、ただ漫然と1クールを描き切る」と話した。劇的なドラマがないにもかかわらず、1時間の視聴に耐えうる理由は、やはり脚本の持つ力とキャストの熱演だろう。小ネタはマニアック過ぎる傾向があり、下ネタも多い。万人受けするドラマではないが、このままの独自路線を突き進んでほしい。(本間英士)

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