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白石加代子「百物語」ファイナルツアー 22年かけ99話 10月に幕「涙が出るのかも」

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白石加代子「百物語」ファイナルツアー 22年かけ99話 10月に幕「涙が出るのかも」

 読み始めたときは50歳だった。今72歳の女優、白石加代子が観衆を怖がらせる朗読劇「百物語」(演出・鴨下信一)のファイナル公演ツアーが、10月まで全国で開催されている。この公演を最後に約22年の朗読劇に幕を下ろす白石は「これまで紆余(うよ)曲折があったので、今はファイナルにたどり着き本当にうれしい」と笑顔を見せた。(竹中文)

 「百物語」は日本の伝統的な怪談会のスタイル。100話目をひもとくと本物の魔物が現れるとされ、99話で打ち止めにするのが約束事になっている。

 白石は昭和30~40年代の小劇場演劇ブームを牽引(けんいん)した劇団「早稲田小劇場(現SCOT)」に42年に入団し、当時「狂気の女優」と呼ばれた。平成元年にSCOTを退団、4年から「百物語」に取り組み始めた。「(SCOT時代には)狂気や情念の女優などとレッテルを貼られて、自分もいろいろできる女優ではないと思っていました。でも男女の面白い恋愛話やコメディーを含んだ『百物語』をやるようになり、自分の中にいろいろな部分を発見できました。いまだに狂気の女優と言われると、それはないでしょうと思う」

 白石版「百物語」は岩波ホール(東京・神保町)で始まり、第1夜では「ちょうちんが割れた話」(夢枕獏)▽「二ねん三くみの夜のブランコの話」(同)▽「如菩薩団」(筒井康隆)▽「箪笥(たんす)」(半村良)-の4話を読んだ。初期は「絶対に作品選びに参加させてと駄々をこねていた」と笑うが、演出家の鴨下が提案した第21話の「影を踏まれた女」(岡本綺堂)で考え方が変わった。

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