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せりふや美学だけが残ってもいい つかこうへい作品を語る 岡村俊一×横内謙介×中屋敷法仁

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せりふや美学だけが残ってもいい つかこうへい作品を語る 岡村俊一×横内謙介×中屋敷法仁

 ≪「演劇はF1だ」という言葉、信じたい≫

 劇作家、演出家、小説家で日本の演劇界に多大な影響を残したつかこうへい(1948~2010年)の3作品が相次いで上演される。つか作品のプロデューサーでもあった岡村俊一(51)が「熱海殺人事件」を、つかに憧れ演劇を始めた劇団「扉座」の横内謙介(51)が「つか版・忠臣蔵」を、つか作品には接点がなかったという若い中屋敷法仁(28)が「飛龍伝」を演出。まったくタイプの異なる演出家3人に、つか作品への思いを語ってもらった。

 ■地味すぎないか

 ――それぞれの作品を選んだ理由や思いは何ですか?

 岡村 つかさんが亡くなる前に押さえていた劇場の予定をこなし3周忌までつなげればと思っていた。でもいっそ、「熱海殺人事件」初演から40周年だし、紀伊國屋ホールで毎春、「熱海」が見られる“都市伝説”を作り7周忌までやれば、つかさんが喜ぶのではと思い始めました。

 横内 一昨年の秋に岡村さんから、「井上ひさしさんに比べて俺たちのつかこうへいが地味すぎねえか」と電話がきたんです。ちょうど、演劇祭を企画していて、その近くに吉良邸跡(東京墨田区)があり、「つか版・忠臣蔵」を思いだした。昨年6月の初演を幻冬舎の見城徹社長が見て、「たくさんの人に見せるため早く再演しろ」と後押ししてくれて、今回の再演が実現しました。

 中屋敷 劇団「柿喰う客」の玉置玲央が大阪で「飛龍伝」に出演し、彼がこの作品を好きすぎたのがきっかけです。ぼくは、つか作品だけはやらないつもりだったのに、彼に引き込まれた。つかさんの残したものは完璧。俳優がつかさんのせりふをちゃんと話していれば演出いらないじゃんと思って2週間ぐらいは及び腰でした。もちろん今は違いますけど。

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