「利用客」実は会社スタッフ NHK国際ドキュメンタリーで事実と異なる放送 - 産経ニュース

「利用客」実は会社スタッフ NHK国際ドキュメンタリーで事実と異なる放送

NHK放送センター=東京都渋谷区
 NHKは29日、客の依頼に応じて家族や恋人を演じる代行サービス業の会社を紹介したドキュメンタリー番組で、「利用客」として出演した男女3人が、実際には会社が用意したスタッフだったことが分かったと発表した。
 問題となったのは、国際放送「NHKワールド JAPAN」が昨年11月に放送した番組。家族や友人をレンタルする代行ビジネスが日本で支持されていることを紹介した。男女3人の利用客が代行を依頼する理由やサービスを受ける様子を取材していたが、実際には客ではなく、レンタルサービス会社が用意したスタッフだったという。160の国や地域に向けた約30分間の番組で、再放送を含め今年1月までに計8回放送された。
 NHKによると、同局の職員ではなく、国内外で活動するフリーのディレクターが企画を提案し、NHKエンタープライズが制作した。24日に週刊誌の指摘を受けたNHKは、レンタルサービス会社の社長や番組出演者、制作した外部のフリーのディレクターなどに聞き取り調査を実施。レンタルサービス会社の社長は「顔を出して取材に応じてくれる利用客がみつからなかったので、スタッフに頼んで利用客を演じてもらった。会社の独断で行った」と説明したという。
 NHKは「視聴者の皆さまにおわびし、早急に再発防止を徹底する」としている。
 NHKでは平成26年5月に放送された「クローズアップ現代 追跡“出家詐欺”~狙われる宗教法人~」が、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会により「重大な放送倫理違反」と指摘されている。チェック体制の強化を進めてきたが今回、取材・制作したフリーのディレクターやNHKエンタープライズの担当者は、出演者の問題に全く気付かなかった。