夫婦デュオ「ハンバート ハンバート」 結成20周年で記念盤「FOLK2」 細野晴臣の一言でフォークに専念

 
「基本の構造がシンプルだとフォークに編曲しやすい」という「ハンバート ハンバート」の佐藤良成(右)と佐野遊穂

 結成20周年の夫婦デュオ「ハンバート ハンバート」が記念盤「FOLK(フォーク)2」を発表した。2人は1枚の年賀状がきっかけで本格的にフォークに取り組み始めた。差出人は音楽グループ「イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)」などで音楽シーンをリードしてきた細野晴臣(71)。「ハンバート-」はフォークの「飾らない感じが気に入っている」という。

 「ハンバート-」の持ち味はアコースティックギターの音色に溶け込む心温まるハーモニー。しかし、メンバー、佐野遊穂(ゆうほ)(41)は「フォークデュオと呼ばれるのに抵抗を感じていた時期があった。フォークは好きだが、1種類に分類されるのには違和感を覚えていた」という。

 それでも、ライブで知り合った細野からの年賀状を平成26年に受け取ってからは考えを改めた。そこには「今年も一生懸命勉強し、FOLK SONG(フォークソング)に励もう」と書かれていた。もう1人のメンバー、佐藤良成(りょうせい)(39)は「憧れの細野さんの言葉を受け入れ、積極的にフォークデュオを名乗ろうと思った」。

 言葉通りに28年にデビュー15周年記念アルバム「FOLK」を発表。しかし、その後、細野と対面したとき、年賀状のメッセージは「ハンバート-」だけに向けたのではなく、細野が高校生の頃に書いた文章のコピーで、多くの人たちに送られたと知った。佐藤は言う。「それまでは僕らへの言葉と誤解していた。でも誤解が解けたときに細野さんも高校時代にフォークに夢中だったと確認できた」

 「FOLK2」もテーマはフォークで、アコースティックギターの音色に合わせた弾き語り。通常盤にはシンガー・ソングライターの松任谷由実(64)が荒井由実の名で発表した「ひこうき雲」のカバーなど12曲を入れた。森高千里(49)の歌唱でヒットしたJポップ「渡良瀬橋」のカバーはハーモニーが映えるフォーク調の編曲で歌った。このアルバムの収録曲を中心に据えた結成20周年記念ツアーを開催中。8日に東京都千代田区の日比谷野外大音楽堂、17日に大阪市中央区の大阪城音楽堂で行う。「フォークで盛り上がりたい」と佐藤。佐野も大きくうなずいた。(竹中文)