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変異株は細胞に結びつく力が強い スパコン「富岳」が分析

変異でプラスとマイナスが反転

 例えば、感染力が強いとされる南ア株は「E484K」という変異がある。スパイクタンパク質の484番目のアミノ酸「グルタミン酸(E)」が「リシン(K)」に置き換わっていることを示す。

 グルタミン酸はマイナスの電気を帯びているが、リシンはプラスだ。このため、もともとは細胞側のプラスの電気を帯びたアミノ酸と安定的に結合していた力が弱まって、逆に反発するようになった。その一方で、細胞側のマイナス部分とは引き合い、結合が強まる現象が起きていた。

 こうした詳細な要素を大量に組み合わせたシミュレーションは、富岳の莫大な計算能力があってこそ可能となった。今回は細胞の受容体との相互作用を分析したが、ワクチンや薬の作用を調べる研究にも応用が期待できる。

変異リスクに備える

 シミュレーションでは、複数の変異を共存させた現実には存在しない変異株モデルでのシミュレーションも実施し、結合する力が強まる結果が得られた。将来の変異リスクに備える研究につながるという。

 立教大の望月祐志教授は「富岳の圧倒的な計算力を生かして、相互作用の解析を行えるようになり、実験で得られないような予測ができるようになった」と話した。

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