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中国IT大手出資の楽天を監視 警戒強める日本政府

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 楽天グループが中国IT大手の騰訊控股(テンセント)子会社から出資を受けたことに日本政府が警戒を強めている。顧客情報などがテンセントを通じて中国当局に流出する懸念が拭えないためで、政府は外国人投資家による日本企業への出資規制を定めた「外為法」に基づき、楽天を監視する考えだ。楽天は米国でも事業を行っていることから、日本と同様に中国への警戒が高まっている米当局にも情報提供を行う。

 問題となっている出資は今年3月、楽天と日本郵政が資本業務提携を発表した際に明らかにされた。楽天が第三者割当増資を行う形で日本郵政から1499億円の出資を受けるのに合わせ、テンセントの子会社からも657億円の出資を受けるというものだった。この出資により、テンセントの子会社は楽天株の3・65%を保有する大株主となった。

 外為法では、安全保障上重要な企業の株式を外国人投資家が取得する際、事前の届け出を求めている。国際的な影響力を増す中国などを念頭に、昨年5月には事前の届け出が必要となる出資比率をそれまでの「10%以上」から「1%以上」に引き下げて厳格化していた。ただ、資産運用目的で経営に関与しない「純投資」の場合は事前届け出を免除する仕組みも設けている。テンセントの子会社も「純投資」として事前届け出の免除を受けていた。

 ただ、政府関係者は「同社が出資する真意は不明」と話す。事前届け出の免除制度では、事後的に免除基準を満たしているかを調べることができることから、日本政府はテンセント側による(1)役員への就任(2)株主総会で事業の譲渡や廃止の提案(3)非公開の技術情報へのアクセス-などの免除基準に違反するような行為がないか、両社から話を聞くなどして監視する。

 楽天は国内で約1億人の顧客を持ち、中国側に情報が流出した場合の影響は計り知れない。免除基準違反などの問題が確認されれば、基準を守るように勧告や命令を出し、従わない場合はテンセント側に株式の売却を命じるなど、厳しい姿勢で臨む方針だという。

 楽天は産経新聞の取材に「今回のテンセントの子会社による出資は純投資で、(テンセントと)協業提携するものでも、それを前提としているものでもない。当社とテンセントとの間で情報は遮断され、当社への経営・ガバナンス・データに関与するものでは全くない」とコメントしている。

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