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米中、関係悪化の中も気候変動で主導権狙い神経戦

米国と中国の国旗(ロイター)
米国と中国の国旗(ロイター)

 【上海=三塚聖平】米中両政府は日本時間18日に発表した共同声明で、気候変動対策での協力を発表した。中国の軍事行動や人権問題をめぐって対立を深める両国だが、待ったなしの対応が求められる気候変動問題では一応の協調姿勢が打ち出された。一方で中国は、ドイツやフランスとの協力を誇示しながら、今月下旬に米国が主催する国際会議への習近平国家主席の出席を明言しないなど、この分野での主導権確保を狙って米国と神経戦を展開している。

 「中国、米国の気候変動対話・協力のルートが再開した」

 中国政府は18日、ケリー米大統領特使(気候変動問題担当)と、中国の気候変動問題担当特使である解振華(かい・しんか)氏との会談についてこう強調した。ケリー氏は14~17日の日程で上海を訪問したが、解氏との会談は米中間の緊張を示すように一貫して密室協議として行われた。

 ほぼ同じタイミングで菅義偉首相が訪米。バイデン米大統領との日米首脳会談の共同声明に「台湾海峡の平和と安定の重要性」が明記され、中国外務省は「あらゆる必要な措置をとる」と報復を示唆する報道官談話を発表するなど神経をとがらせていた。

 気候変動は数少ない協力可能な分野と米中ともに位置付けるが、中国側には警戒感もある。香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(電子版)は「米国の気候分野での要求を、中国の経済成長を抑制する大戦略の一部と、北京(中国当局)は考えている」という中国の識者の見方を紹介。

 16日には習氏が、マクロン仏大統領、メルケル独首相と気候変動のオンライン会合を突如実施し、習氏は気候変動問題を「政治のカードにすべきではない」と強調した。バイデン米大統領が22日からオンラインで開く気候変動に関する首脳会合(気候変動サミット)を前に、米国に一方的にペースを握られないよう牽制(けんせい)を強めている。

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