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東芝買収 安保技術流出や企業統治に懸念

東芝本社が入るビル近くに掲げられたマーク=7日午後、東京都港区(萩原悠久人撮影)
東芝本社が入るビル近くに掲げられたマーク=7日午後、東京都港区(萩原悠久人撮影)

 東芝は7日、英投資ファンドのCVCキャピタル・パートナーズから受けた買収提案について、慎重に検討を進める姿勢を示した。東芝は、不正会計問題や米原発事業をめぐる巨額損失からの経営再建過程で、多数のアクティビスト(物言う株主)に大規模増資を引き受けてもらった結果、その対応に悩まされ続けてきた。今回の提案は、経営安定化に向けて“渡りに船”ともいえる。だが、取り扱う安全保障関連技術の海外流出の懸念などもあり、実現へのハードルは高い。(桑原雄尚)

 「経済安全保障が損なわれる可能性もあり、防備されているか心配だ」

 日本商工会議所の三村明夫会頭は7日の記者会見で、英投資ファンドによる東芝の買収提案についてこう述べた。そして「世界中がカネ余りの状況で、日本企業は海外から買収されやすい環境にある。気を付けるべきだ」と警戒感を示した。

 東芝の買収は、単なる株式公開買い付け(TOB)に終わらない。防衛や原発、電力など国の安全保障に関わる事業を多数抱えており、これらの先端技術や機密情報が海外流出しないよう、改正外為法で重点審査の対象となっているためだ。

 改正外為法は昨年5月に施行され、安全保障上重要な12分野を指定し、資産運用目的を除き、投資家が1%以上の株式を取得する際に国への事前届け出を求める。改正前は届け出の基準となる出資比率が「10%以上」だったが、国境を越える企業買収が増加する中、外資規制を強める欧米各国と歩調を合わせて厳格化した。事前届け出が必要な上場企業リストには東芝も含まれている。

 政府側も今回の買収提案を注視しており、加藤勝信官房長官は7日の記者会見で「重要インフラに関わる事業などを実施する日本企業を海外投資家が買収する際には、外為法に基づく手続きが必要になる」と指摘。「わが国の経済社会にとって重要な事業は安定的に継続できる経営体制が構築、維持されることが重要だ」とも述べ、安保関係の事業継続に万全を期すよう求めた。

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