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【経済インサイド】家庭用サーバーで「スーパードライ」“復権” キリンを猛追へ

 先行するキリンビールの「ホームタップ」は月額基本料が月4リットルコース(1リットルペットボトル入りビール4本)で8250円~、12リットルコースで12430円~と2コースを用意。基本のビールがメーンブランド「一番搾り」の格上商品の「一番搾りプレミアム」で同社が作るクラフトビールも選べるなど、上質感が強い。サービス開始は平成29年で、令和2年はコロナ禍の巣ごもり需要で申し込みが殺到、一時8か月待ちとなった。今年は現在の3万人から年内10万人達成を目指し、CM展開などで認知向上に努めている。

 対して、後発のアサヒ。遡ること20年前の平成13年に愛飲者への景品企画として「ミニ樽ホームサーバー」を投入したことがある。「あまりにも好評で4万9800円で販売し、累計5万台が売れた」(アサヒの担当者)と振り返る。この時の仕様も今回のスーパードライミニ樽2リットルだった(現在は専用ガスの販売は中止、使用することはできない)。

 今回の生ビール宅配サービスの検討を始めたのはキリンがサービスを開始した平成29年ごろで、サーバー開発には2年をかけた。松山氏は「将来的に必要(なサービス)だと思う。(市場が)成熟する中で今は量販店(の缶ビール)か飲食店しか選択肢はないが、いずれ必要になる。それなら早くやったほうがいい。コロナは関係ない。先にキリンさんにやられてしまっただけだ」と打ち明ける。

 とはいえ、コロナで令和2年の国内ビール市場は大きく様変わりした。ビールと発泡酒、第3のビールで構成する国内ビール類市場の販売シェア推計で、キリンが平成21年以来11年ぶりにアサヒを逆転した。キリンは第3のビール「本麒麟」が強く、ビールの一番搾りは飲食店向けの比率が低い。一方、アサヒはスーパードライが飲食店の導入シェアが高いため、飲食店の休業・時短要請による販売の落ち込み影響はアサヒに強く出る。とはいえ販売量を見てみると、ビール類市場の王者がスーパードライであることには変わりはなく、競合他社幹部も「あんなビールは2度と出ない。今も市場はスーパードライが作っている」と言わしめるだけの存在だ。

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