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福岡の老舗遊園地「かしいかえん」年末で閉園 新型コロナ禍、西鉄の苦渋の合理化続く

福岡市東区の「かしいかえん シルバニアガーデン」=2020年5月
福岡市東区の「かしいかえん シルバニアガーデン」=2020年5月

 西日本鉄道は25日、運営する遊園地「かしいかえんシルバニアガーデン」(福岡市東区)を12月30日で閉園すると発表した。新型コロナウイルス禍を受けた経営合理化策の一環で、福岡市都心部などでは100円でバスに乗車できる割引制度を見直し、7月から150円に値上げすることも明らかにした。「会社存続の瀬戸際」(倉富純男社長)の危機を前に、象徴的な施設や施策に幕を下ろさざるを得ない苦境が続く。(中村雅和)

 「かしいかえん」は昭和31年に「西鉄香椎花園」として開園。チューリップなど季節の花々に加え、大観覧車などの遊具で家族連れらを集めた。

 ただ、近年は少子化やレジャーの多様化の波にのまれ、年間入園者は昭和61年度の約57万人をピークに減少傾向が続いていた。平成21年の大型リニューアルなどのてこ入れを重ねたが、状況は好転しなかった。コロナ禍の直撃を受けた令和2年度の入園者数は約13万人程度になる見込みだ。

 倉富氏は、存廃について昨秋から検討を進めていたと明かし、「閉園が前提ではなかったが、中長期で考えたら維持できないと判断した」と説明した。「かしいかえん」の跡地(約12万平方メートル)については「少しでも企業価値向上につながる利用の仕方を考えたい。売却先などは決まっていない」と述べた。

「100円バス」も

 また、7月に福岡市都心部と北九州市の一部で運行している「100円バス」を150円に値上げ。65歳以上を対象にした路線バス乗り放題定期券「グランドパス65」も値上げする。

 赤字構造だったバス事業はコロナ禍によって、さらに厳しい状況に追い込まれる。今年度は、連結決算ベースでは100億円程度の赤字が見込まれる。現状では公共交通ネットワークの持続的な維持に赤信号がともっており、100円バスの値上げはバス事業継続のための苦肉の策だ。

 倉富氏は「100円バスは西鉄の象徴で、消費税率改定などにも耐え、できる限り知恵を出しながらやってきた。今回、お客さまにご負担いただくことになり、忸(じく)怩(じ)たる思い。グループ一丸となって危機を乗り越え、地域の発展に尽くしていく。ご理解いただきたい」と語った。

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