PR

ニュース 経済

公示地価 静岡、3年ぶりに3用途とも下落

新型コロナ禍でも地価上昇を維持した熱海市銀座町付近。若者らでにぎわいをみせている(岡田浩明撮影)
新型コロナ禍でも地価上昇を維持した熱海市銀座町付近。若者らでにぎわいをみせている(岡田浩明撮影)

 国土交通省が23日に発表した令和3年の静岡県内の公示地価によると、新型コロナウイルス感染拡大による経済停滞を反映し、平成30年以来3年ぶりに3用途とも下落した。住宅地はマイナス1・5%で13年連続下落となり、下落幅は全国で最大。商業地はマイナス1・8%で3年ぶりの下落、工業地はマイナス0・7%で前年の上昇から下落に転じる結果となった。

 1月1日を基準日とし、県内32市町の672地点を調査した。住宅地で上昇したのはわずか5地点(前年は101地点)で、429地点で下落した(同279地点)。商業地はさらに落ち込みが激しく、前年の倍以上の150地点で下落し、上昇と横ばいは各5地点にとどまった。

 1平方メートル当たりの平均価格は、住宅地が7万2000円(前年は7万2900円)、商業地が14万6800円(同15万700円)、工業地が4万9400円(同4万9800円)だった。

 新型コロナの影響を最も大きく受けたのは、飲食店が連なる都市部の繁華街。変動率下位1~4位は静岡、浜松両市の駅に近い飲食店街で、いずれも前年は上昇した地点だった。ワースト1位の浜松市中区鍛冶町と同2位の静岡市葵区昭和町は、10ポイント以上落ち込んだ。

 一方で住宅地は、熱海市など首都圏に近い地域のうち、交通利便性がよく自然が豊かな一部地点では、地価が下げ止まる傾向もあった。テレワークスペースやセカンドハウスとしての需要が高まったとみられる。同市春日町の別荘地は、県内住宅地の変動率トップとなった。同市内では商業地も、前年に比べれば勢いを落としたものの同市銀座町の変動率は県内商業地2位の0・6%となり、上昇を維持した。

 工業地はコロナ禍の“巣ごもり需要”で、高速道路のインターチェンジ近くの物流施設に向く地点では堅調に推移した。

 裾野市のトヨタ自動車の東富士工場跡地などに今年2月、実験都市「ウーブン・シティ」が着工されたのを受け、同市御宿に今年から調査地点が新設された。周辺への影響を測るには計画段階から地価動向を探ることが必要とされたため。

 不動産鑑定士の鈴木隆史さんは、新型コロナ禍の地価への影響について「一様にマイナスではなく、ピンポイントで上昇する地点があるなど、複雑な動きをしていることが特徴だ。リーマン・ショックに比べて今回の新型コロナ禍は底が見えない」と分析している。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ