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申請ミスとずさんな審査 東北新社の外資規制違反 接待との関係は

閣議後、東北新社は衛星放送事業認定に関し虚偽の申請があったことから認定の取消しを表明する武田良太総務相=12日午前、国会内(春名中撮影)
閣議後、東北新社は衛星放送事業認定に関し虚偽の申請があったことから認定の取消しを表明する武田良太総務相=12日午前、国会内(春名中撮影)
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 放送事業会社「東北新社」が外資規制に違反していた問題で、東北新社側は申請時のミスと説明し、総務省もずさんな審査を認めた。ただ、同社の事業が認定された時期には総務省幹部への接待攻勢は始まっており、同社への優遇はなかったのか、徹底した検証が求められそうだ。

 総務省によると、東北新社が「ザ・シネマ4K」事業の認定申請を行ったのは平成28年10月17日。申請書に外資規制を含めた欠格事由の有無を回答する項目があり、同社は「無」に印を入れた。

 申請には発行済株式の1%以上を保有する外資の株主リストを添付することになっている。東北新社はこのリストを合計。外資比率が15%弱だったことから欠格事由はないと判断したという。しかし、1%未満の少数株主も多数おり実際の外資比率は20・75%だった。総務省も東北新社の申請内容をうのみにし、十分な確認作業を行っていなかった。申請後の平成29年3月の東北新社の有価証券報告書には、ゴールドマン・サックスなどが出資者として記載されている。

 両者の説明から浮かび上がるのは、外資規制に対する認識の甘さだ。外資規制は限りある公共の電波を、国民の利益のために活用し、放送の独立性を保つことを目的に導入されている。放送法に詳しい専修大の山田健太教授も「資料を求めればすぐに確認できるものなのに」と指摘する。

東北新社本社ビル=12日午前、東京都港区赤坂4-8-10(酒巻俊介撮影)
東北新社本社ビル=12日午前、東京都港区赤坂4-8-10(酒巻俊介撮影)
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 もっとも、違反が認識の甘さだけで生じたと断定するのは時期尚早だ。東北新社をめぐっては、総務省幹部への度重なる接待が明らかになっており、今回の申請や認定の前後にも接待は繰り返されている。山田教授も「恣意(しい)的に行われていたとすれば問題はさらに深刻だ」と話す。

 12日の参院予算委では、東北新社が事業を子会社に引き継ぐ前の平成29年8月時点で、外資規制に抵触する可能性があるとの認識を総務省の担当者に口頭で伝えたと説明していることが判明。これが事実なら、その時点で認定を取り消す必要があったが、当時の同省の担当者は「そのような報告を受けた覚えはない」と話しているといい、主張が食い違っている。

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