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ロイヤルHD、160億円の資本増強を発表、双日が筆頭株主に

ロイヤルホストの店舗=東京都中野区(三尾郁恵撮影)
ロイヤルホストの店舗=東京都中野区(三尾郁恵撮影)

 ファミリーレストラン「ロイヤルホスト」などを展開するロイヤルホールディングス(HD)が15日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で悪化した事業の立て直しなどを目的に、総合商社の双日や主要取引銀行を引受先とする総額160億円の資本増強を発表した。双日は100億円の第三者割当増資を引き受け、ロイヤルHDの筆頭株主は創業者系財団から双日へ移る。コロナ禍が長期化する中で、財務状況の改善と事業構造改革に取り組む。

 「コロナ禍は山谷がありながらも長期化すると考えれば、財務基盤強化に早く手を打つ必要がある。(外食事業は)人が動けば回復するが、これ以上、人や店舗を削減すると復元力が小さくなる。この方法がベストだ」。15日に資本業務提携を発表する記者会見で、ロイヤルHDの菊地唯夫会長は双日との業務資本提携に至った理由をこう説明した。

 ロイヤルHDは双日への第三者割当増資のほか、みずほ銀行など主要取引4行に優先株60億円分を引き受けてもらい、160億円を調達。双日に対しては新株予約権78億円分も付与した。双日が全て予約権を行使すれば持ち株比率は20%に達し、ロイヤルHDは双日の持ち分法適用会社となる。

 ロイヤルHDはファミレスや「天丼てんや」の外食事業、社食などのコントラクト事業、機内食事業、ホテル事業が主要4事業だ。昨春の緊急事態宣言発令による休業や時短営業を経験した令和2年5月に構造改革に着手。不採算店閉鎖は合計約90店を計画し、すでに約70店を閉店。希望退職募集も行い、今年1月末に315人が退職した。「社員のモチベーションは決して高くない。昨年は先の見えない我慢だったが、双日との提携で先が見える我慢に変えたい」(菊地氏)。提携先探しの検討は2年9月から開始。双日とはロイヤルHD株の持ち分比率20%で合意した上で、資本業務提携の中身を詰めてきたという。

 2年12月期の連結最終損益は275億円の赤字に転落した。今期も構造改革を続け、2期連続の最終損益赤字を回避させる。事業分野では機内食事業の子会社の株式の6割を双日に引き渡し、連結対象から外す。菊地氏は「創業事業で、参入障壁も高い事業だが(海外渡航が制限される中で)どなたかの手を借りないと回復は難しい」とし、機内食以外の新たな市場開拓に協業効果があるとみる。

 新株予約権分を含め調達した235億円は、構造改革とアフターコロナを見据えた成長への投資と位置付ける。食材調達の適正化や昨年本格化した冷凍食品「ロイヤルデリ」を加速させるほか、持ち帰りや宅配に適合する新業態の立ち上げも視野に入れる。さらに、コロナ禍で隠れた国内人口の減少に伴う市場縮小も懸念材料として挙げ、今は台湾やインドネシアに限られた外食事業の海外展開も双日のネットワークを活用したい考えだ。

 行動自粛などによって持ち帰りや宅配で調達して食べる中食は広がった。人の動きが戻り、業績がある程度回復しても、コロナ禍後も消費行動は完全に元には戻らないと見通す。「コロナ後に違う社会が来る。違う業種と組んで新たなインテグレーションを起こしていく」(菊地氏)。ロイヤルHDが次の成長へと進めるかは、いかに足元のコロナ禍の環境を乗り越えられるかにかかっている。(日野稚子)

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