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【復興日本】東日本大震災10年 第2部 教訓(3)供給網、より多く太く

アイリスオーヤマつくば工場第2倉庫の建設現場=茨城県阿見町(同社提供)
アイリスオーヤマつくば工場第2倉庫の建設現場=茨城県阿見町(同社提供)

 世界最大級の青銅製立像として有名な「牛久大仏」から車で10分ほど。霞ケ浦にも程近いところに、茨城県阿見町の工業団地がある。大手生活用品メーカー、アイリスオーヤマのつくば工場の巨大な建物の前では、昨年末から第2倉庫の建設が始まっていた。

 現在はまだ地盤整備の段階で令和3年度中の竣工(しゅんこう)予定だが、完成すれば延べ床面積はサッカー場なら2面を超える約1万8千平方メートル、高さは約30メートルの大型倉庫が姿を現すことになる。期待されているのは大規模災害が起きた際にも首都圏を中心に製品を安定供給できるように備蓄しておけるサプライチェーン(供給網)の重要拠点としての役割だ。

 同社は平成23年の東日本大震災で、本部機能を持つ宮城県南部の角田工場(同県角田市)や同県内に展開するホームセンター「ダイシン」が天井崩落など大きな被害を受けた。当時開発部長だった大山晃弘社長は「仙台港の製油所が爆発したと聞き、製品の配送や社員の通勤が滞らないよう、まずガソリンと軽油の確保に奔走した」と振り返る。

 社員一丸の努力でダイシンは被災翌日も店外などで営業を継続。角田工場は3月中の早期再開にこぎつけた。しかし、国内の広範囲にわたるサプライチェーンへの被害もあって、一部製品で欠品が生じ、「中国や台湾からの輸入でしのいだ」(大山氏)という。そうした教訓も踏まえ、この10年間では中国広州や米ペンシルベニアなど海外工場を新設したほか、国内工場も新増築を続けた。

 つくば工場第2倉庫の建設もその一環だ。大山氏は「一つの地域で問題が起きても、会社全体が大きなダメージを受けないような体制を今後も作っていく」と強調する。

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