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4月から中小も同一労賃、70歳就業の努力義務化も

緊急事態宣言延長。品川駅の通勤客=8日午前、東京都港区(酒巻俊介撮影)
緊急事態宣言延長。品川駅の通勤客=8日午前、東京都港区(酒巻俊介撮影)

 4月から働き方改革関連の制度改正が相次ぐ。非正規社員と正社員の間の不合理な待遇格差をなくす「同一労働同一賃金」が中小企業にも適用されるほか、70歳までの就業機会の確保を企業の努力義務とする「改正高年齢者雇用安定法」(高齢法)が施行される。新型コロナウイルス感染拡大で経済環境が悪化する中でも、中長期的な人手不足を見据えた人材確保に取り組むことができるかが、企業側も問われる。

 同一労働同一賃金は同じ仕事をしている労働者には同じ賃金を支払うべきだとする考え方で、大企業で昨年4月にスタート。日産自動車が今年4月から国内で働く事務系の全契約社員約800人を正社員化することを決めるなど、取り組みを前進させて人材確保に動く企業も出てきている。

 中小企業に対しては、人件費増といった経営への影響が大企業よりも大きい点に配慮し、適用が1年猶予されていた。新型コロナ禍とタイミングが重なり、対応を終えた中小企業は多くないが、日本総合研究所の山田久副理事長は「中小企業でもスーパーや配達などで非正規がエッセンシャルワーカーとして働いており、その処遇改善が社会的に再認識された」と指摘。「中小企業の体質強化の必要性がより高まっている」とも訴える。

 一方、高齢法は現役世代が減る中、働く意欲を持つ高齢者が活躍できる場を広げるのが狙いだ。現在は65歳までの雇用確保が企業に義務付けられており、▽定年引き上げ▽継続雇用▽定年の廃止-のいずれかを実施するよう求めているが、4月からは70歳までの就業確保が努力義務となる。

 具体的には、現在の3つの方法に加え、▽個人事業主として業務委託契約を締結▽子供の見守りや芸術活動など自社が関わる社会貢献事業への従事-も新たな選択肢として設ける。個人の意向や生活形態を考慮し、定年まで勤めて継続雇用に移るといった従来の主流とは異なる働き方に対応する狙いがある。

 70歳就労について山田氏は「人口動態を考えると、いずれスタンダードになる。努力義務でも企業は取り組むことが大事だ」とした上で、「新型コロナ禍でテレワークやジョブ型雇用、副業など新しい働き方が促進されており、『70歳までの現役社会』を実現するための環境整備につながっているのではないか」と分析している。(桑原雄尚)

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