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平均株価近づく3万円台 コロナ不安業種も急騰

30年半ぶりの高値となった日経平均株価の終値2万9388円50銭を示す株価ボード=8日、東京・茅場町(三尾郁恵撮影)
30年半ぶりの高値となった日経平均株価の終値2万9388円50銭を示す株価ボード=8日、東京・茅場町(三尾郁恵撮影)

 日経平均株価が3万円の大台へと近づいてきた。8日は新型コロナウイルス感染拡大を受けた10都府県での緊急事態宣言延長の初日となったが、感染拡大への危機感とは対照的に株式市場には楽観的な雰囲気が広がる。この1カ月は緊急事態宣言下にもかかわらず外食や観光関連などコロナ禍不安に見舞われる企業の株価も急騰。背景には主要中央銀行の金融緩和や各国の経済対策への期待に加え、令和4年3月期の業績回復を見込んだ物色買いがある。

 8日の東京株式市場では日経平均の上昇幅は600円を超えた。前週の計1116円の値上がりで上昇ペースの速さが意識される中、節目の2万9000円を軽々と超えた。

 過去1カ月の株価の動きを振り返ると、緊急事態宣言の再発令で外出自粛のダメージを強く受ける業種でも、株価は上向いた。

 8日終値と1月7日終値を比較すると、外食では居酒屋大手のワタミが23・7%、回転ずしのスシローグローバルホールディングスやファミリーレストランのサイゼリヤは2割近く上昇した。旅行需要の蒸発に頭を抱える観光関連業界でも、エイチ・アイ・エス(HIS)が32・0%上昇。JR東日本とJR東海も約2割上昇した。大幅減便が続く航空業界では、ANAホールディングスが8・9%、日本航空が15・0%上昇となっている。

 投資家の安心感を誘っているのは主要中銀がコロナ対応で大量に放出している金融緩和マネーだ。バイデン米政権による約200兆円規模の追加経済対策への期待も大きい。SMBC日興証券の太田千尋投資情報部部長は「バブル経済崩壊後の約30年間で日本企業は収益力を高めてきた」と分析。「すでに来期の業績回復を見越した物色が出始めている」と話す。

 市場では「日経平均3万円も近い」との声も聞かれるが、緩和マネーや財政出動に支えられた株高は市場の思惑ひとつで反転するリスクと背中あわせだ。太田氏は株高定着には「来期の見通しに『もうひと声』の確からしさが必要」と指摘している。(米沢文)

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